仮釈放不許可の理由示せ
更生保護委へ怒りの弾劾
4月15日、星野暁子さんといとこの誉夫さん、岩井信弁護士、角田義一弁護士、星野再審連絡会議共同代表の狩野満男さんと事務局、香川の取り戻す会の4人は四国地方更生保護委員会へ行き、星野文昭さんの仮釈放不許可を激しく弾劾した。そして「何度でも来る」と突きつけ、新たな星野解放闘争を宣言した。 |
四国地方更生保護委員会に対して、今回は「申し入れ」ではなく、抗議をたたきつけた(4月15日 香川県高松市) |
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四国地方更生保護委員会は、3月25日に星野文昭さんを仮釈放しないと許せない結論を出した後、人事を一新した。3人の委員のうち、井坂巧委員長と安岡時広委員は退職、申し入れ行動の際に対応した磯久隆夫調整指導官も異動した。今回私たちを待っていた新たな人たちは、丸山武彦総務課長ほか2人の事務局の職員だった。
最初に岩井弁護士が「星野さんの仮釈放を認めない判断は全く納得できない。30年間も受刑させて、初めて更生保護委員会で仮釈放の審理が行われた。私たちは星野さんは仮釈放されるべきだと確信し、13回もここにやってきた。救援会の人たちは2万人に近い要望書を集めた。星野さんの生命と自由がかかった重い審理だったはずだ。それをあなた方は認めなかった。次の義務的審理は10年後です。こんなひどい話がありますか。仮釈放不許可の理由を明らかにしてほしい」と迫った。
続いて角田弁護士が「怒髪天を突く怒りだ。この冷酷な決定に接し、更生保護委員会の委員には赤い血が流れているのかと思う。4月1日に星野君に口頭で結論だけ告げて理由も言わない。その上、委員2人は任期途中でいなくなってしまった。人の命と人権に関わる重大な決定なのに、勝手に決めて逃げ出すなど仁義に反する。決定を星野さんや暁子さんに説明するべきだろう。委員が辞職した理由を明らかにしろ」と激しい怒りをたたきつけた。丸山総務課長は「個別具体的なことは回答できない。個人情報保護法でプライバシーの問題がある」とふざけた言い逃れに終始した。
岩井弁護士が「不許可の理由を星野さん本人に伝えろということだ。星野さんは知る権利がある。あなたたちが更生保護を仕事にしているのなら、受刑者の更生のために理由を伝えるのは当然ではないか。仮釈放審理の透明性をうたいながら、理由が示されなければその公平・公正を検証できない」と鋭くつきつけた。
文昭を取り戻すまで何度も来る
暁子さんは「4月2日の面会で文昭から結果を聞きました。文昭と一緒に仮釈放を実現したくて必死に闘ってきたので、怒りでいっぱいです。全国の皆さんに結果を伝えると、本当に驚き『どうしてなの』と聞かれます。理由も示されないことにみんな怒っています。文昭には説明してください。文昭が外に出ることを心から望んでいました。文昭は、2人の委員との面接に誠意をもって対応したと言っています。その委員たちはどうしてやめたのですか。文昭を取り戻すまで何回でもここに来ます」と怒りを表明し、誉夫さんも「文昭君を解放して、健康のための検査と治療をさせたい、暁子さんと二人の生活をさせたいと願ってきました。残念でなりません」と心底から語った。
さらに狩野さん、香川の取り戻す会の仲間が口々に「13回の申し入れ行動は更生保護委員会を追い詰めていた。正義と真実が星野さんにあることが明らかになっていた。星野さんは無実だ。当然にも解放されるべきだった。それを一片の決定でさらに44年の獄中に拘禁し続けるなんて絶対に許せない。人間のやることではない。権力の横暴だ。10年後の審理なんて待てない。直ちに審理し直せ。私たちは勝利するまで何度も来る」と激しく弾劾した。
この日、星野さんには藤田城治弁護士が徳島刑務所で接見した。星野さんは「厳しければ厳しいほど、闘って切り開いていく気概が、ふつふつと沸いてくる。暁子や皆さんの支えでこの力を培った」と語り、不屈に立ち上がっている。私たちは仮釈放不許可を断じて許さず、星野さんを取り戻す新たな闘いに踏み出そう。星野さんと共に、44年の獄壁を打ち破る大きな救援運動を創り出そう。
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