2017・9・11 「30年服役」は許せない不正義
四国更生保護委へ「要望書」集めよう
第 2 回 申 し 入 れ
家族、再審弁護団、共同代表は、四国地方更生保護委員会へあてた星野文昭さんの解放を求める「要望書」への署名を呼びかけました。星野さんは無実です。無実の星野さんが43年も投獄され、30年も「服役」している現状を打ち破るために、「要望書」を集めましょう。
写真は、9月10日の徳島刑務所包囲闘争 430人が刑務所包囲デモ
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2回目の申し入れ
9月11日、和久田修再審弁護人と共同代表の戸村裕実さんは、高松市の四国地方更生保護委員会へ星野文昭さんを直ちに解放するように申し入れました。7月14日に続いて2回目です。
和久田弁護士と戸村さんは、星野さんは無実であること、43年の投獄、30年の「服役」を強制されていることは看過できない不正義であること、星野さんの悔しさ、怒りは如何ばかりか、しかし希望を持って生きぬいていることを重く受け止めるべきだと強く訴えました。これに続いて、11月17日に弁護団と家族と共同代表が3回目の申し入れ行動に立ちます。
「30年問題」の大攻防
これは「30年問題」をめぐる闘いで、星野さん奪還の大攻防です。「30年問題」とは、2009年の「法務省通達」で、刑事施設の長の申し出がなくても「服役して30年経過した無期受刑者について、地方更生保護委員会は1年以内に仮釈放について審理する」というものです。
1990年代の後半以降、自民党政権は新自由主義が破綻する中、治安体制の強化、刑の厳罰化、無期刑の終身刑化を進め、戦後刑罰体制の転換を図り、国家権力の暴力支配を強めようとしてきました。しかしこの結果、全国の刑務所は過剰収容状態に陥り、高齢の受刑者や病気で介護が必要な受刑者が激増しています。一方で刑務所の民営化を進め、刑務官を減らしてきたことよって矛盾が激成し、受刑者に対する非人間的処遇や暴力的管理、人権抹殺攻撃が横行しています。そういう中で法務省は「30年問題」の通達を出さざるをえませんでした。しかし、この8年間、「30年問題」で仮釈放になった人はひとりもいません。
「要望書」に署名を
星野さんの「服役」期間が今年で30年になりました。星野さんの解放を審理したことなど一度もない法務省は、今回初めて「30年問題」で審理せざるを得ないわけです。しかし、まともに審理することなく決定を出そうとしています。冗談ではありません。星野さんは無実です。沖縄闘争の正義の戦士です。国家権力はその星野さんを43年間も監獄に閉じ込めているのです。真実も正義も、人の生命、人間的共同性も踏みにじる国家など断じて認めません。
更生保護委員会と真っ向から闘って、星野さんの解放を求めていきましょう。
香川の救援会は高松市全域に星野さんのたたかいを広げようと絵画展を開催し、大きな反響を生んでいます。青年労働者が救援運動の先頭に躍り出て、戦争と改憲反対、労働法制改悪反対の闘いと一体に職場や地域で奮闘しています。
すべての皆さん、救援会の皆さん、星野さん解放のために、「要望書」へ署名してください。そして、地域の労働組合、議員、弁護士、宗教家、社会運動・人権運動を闘っている人たちなど、あらゆる人に要望書への署名をお願いしてください。その「要望書」を地方更生保護委へつきつけ、星野さんの解放を勝ち取りましょう。
無実で 43年いかに過酷か 更生保護委へ申入書(抜粋) 戸村裕実
9月11日、四国地方更生保護委員会への申し入れを戸村裕実さんと行いました。
約束の時間の2分前に到着するというギリギリでした。それから1時間しっかりと申し入れました。対応に出てきたのは7月の時と同じで、総務課長と事務の方二人でした。
対応としては前回と同じで、「個別具体的な事例にはお答えできない」と言うばかりで、具体的な答はなかなか出なかったです。
戸村さんが、獄中43年の重みということをものすごく強く言ってくださって、立場上何も答えられないと言いながらも、うなずいていました。
総務課の職務は、仮釈放に関する調査や判断をやることではありません。実質的な仮釈放の事務・判断をする人間に直接伝えたい。次回10月の申し入れの時には、更生保護委員と正式な担当が出てきてほしいと強く言いました。
審理の現段階については全く言いません。「通達にのっとって対応する」と言っています。戸村さんとも話したのですが、一地方更生保護委員会が星野さんの問題に対応できるのか。やはり、この問題は国家の重大問題として中央と連絡をとりながら、水面下でも動いていると思います。こちら側の対応が遅れないように、迅速な取り組みが必要だろうと思います。
■「星野さんを解放しろ」という更生保護委員会あての要望書を集めていこうと考えています。
すべての労働者民衆が星野さんの解放問題に強い関心をもっていることを示していくことはとても大事です。秘密裏に動くことを許さないような、多くの要望書を集めてください。
■星野さん奪還のために、お考えを聞かせてください。
労働者民衆、家族、星野さん本人と弁護団が一体となり、その力で裁判所も更生保護委員会も動かざるをえないという状況をつくっていくことですね。その団結が、必ず力になるという確信をもってがんばりましょう。
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