8月25日、東京地裁民事第14部(村主隆行裁判長)において、星野文昭さん獄死の責任を追及する国家賠償請求訴訟の第11回口頭弁論が開かれました。この日の闘いは朝の裁判所前街宣から始まり、裁判終了後の報告集会と法務省弾劾デモまで、50人の参加者が怒りに燃えて闘いました。 被告準備書面を弁護団が受け取ったのは開廷のわずか5分前でした。法廷で、原告弁護団が1時間近く被告代理人を徹底的に追及しました。
被告代理人は、2019年3月13日に徳島刑務所の医務課長が外部の病院を訪れて「外医調整」を行ったと主張し、公用車の「運行日誌」を出してきました。しかしその行き先は墨塗りでした。これに対して、行き先を明確にせよという求釈明を提出しました。被告側は、「訴因との関係等が不明確なので回答しない」と答えました。
岩井信弁護士が「この文書は被告が出したもの。関係が不明確とはどういうことか」と追及すると、同じことを言うばかり。岩井弁護士が「あくまで出さないなら文書提出命令を求める」と表明し、週明けに提出しました。
被告代理人は、19年3月1日、徳島刑務所の医師が「肝臓に腫瘤(しゅりゅう)を認めたことから腫瘍マーカーを含めた広範囲の血液検査を実施する」と星野さんに告知したと、前回、突如として言い出しました。実際には星野さんにも家族にも伝えず、「診療録(カルテ)」にも書いてありません。
被告代理人は、徳島刑務所に関する医師意見書を10月20日に、医療センターに関するものを11月末までに提出すると表明しました。いよいよ双方の医師意見書が出そろい、裁判の勝敗を決する段階を迎えました。 次回は10月20日午前10時30分、第411号法廷で行われます。
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星野新聞第131号 掲載
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