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星野文昭さんのメッセージ



   61歳の誕生会へ、星野文昭のメッセージ

 私の61歳の誕生祝いの集いに参加してくださった皆さんに。逮捕以来33年、結婚以来22年、無期下獄以来21年を迎えて、初めて誕生祝いの集いが開かれることは、私を取り戻す運動が今ひとつ新たな段階に入っていることを実感させてくれると同時に、これだけ長期にわたって獄中にとらわれていることに怒りを新たにしています。今春、母が生命の危険に陥ったことで、その母に私が会えるようにという刑の執行停止を求める運動が新たに広がり、そのことが新たな再審・仮釈の広がりになっている、そしてその中で、詩画集の刊行が、さらに新たな広がりに発展することも間違いないと思っています。私にとって、今最大の喜びは、暁子が体調を回復したこと、それを皆さんが支えてくれていることです。私がやりきれていなかったことのしわ寄せが、暁子に体調を崩すほど集中していたことの反省の上にやりつつ、一緒に、新たにいろいろな問題に向き合い、整理しつつのりこえていく内容・力をつくりだし、そのなかで、絆・愛を深めていることが大きいし、さらには、皆さんに支えられながら様々な困難をのりこえていくことが可能になっていることが大きいと思っています。この点では皆さんへ心から感謝すると共に、これまで以上の力添えをよろしくお願いします。

 私の当日の服装が、私が殴打していると供述しているきつね色と全く別の薄い青であったこと、東急本店前の私の写真の手にしている棒が供述のように殴っていれば傷があるはずなのに無傷であることに加えて、死亡した中村巡査の先を逃げた山口巡査の供述によって、私が遅れて十字路上に到達して以降終始そこで見ていたと言い続けていた通り、NHK方向で警備していた機動隊が、私たちがそこを離れるまで対峙していたこと等を大きな武器に確定判決を覆し、再審無罪をかちとること、また、そのための仮釈をかちとること、そのことによって一日も早い解放を皆さんと共にかちとっていきたいと思っています。そのことをめざしつつ、母と一目会えるように刑の執行停止も実現したいと思っています。

 今こそ、戦争と生活破壊などあらゆる暗黒への道を許さず、それを労働者人民の力で覆し、労働者人民が社会の主人公となり、その人間的力を解き全ての人間が人間らしく生きられる社会をつくっていくことの中にしか私たちの人間的未来がないという中で、そのためのたたかい、組織、力をつくりだしていかなくてはならないという思いを強めています。

 私への無期が、このような未来をつぶすために、あえて冤罪によって獄中33年、無期21年が強いられていることは、なんびとたりとも納得させることができないものであり、私たちは、今まで以上に、これを許さない、再審無罪を、一日も早い釈放をの声を、共に広げていきたいという思いを強めています。今後も、私を、暁子を、母、義母、家族を支えてくれることを心から願っています。