星野文昭さんのメッセージ |
11・23星野再審全国集会へのメッセージ 星野無期を覆し誰もが人間らしく生きられる社会を実現しよう 2012年11月23日 星野文昭(徳島刑務所在監) 1%の資本家・富裕層が富むためには、99%の労働者人民が失業、非正規、貧困、戦争によって生きられなくてもいいという今日の世の中を、人間らしく生きられるように変えようと、全世界で労働者人民が立ち上がっています。 このなかで、全世界の労働者人民の団結した力で、星野無期はじめあらゆる弾圧を覆し、はね返して、この全ての労働者が人間らしく生きられる未来を開く、そうした集会として本日の星野集会をかちとりましょう。 多忙のなかの参加を、暁子・家族共々、心から感謝しています。 日々勝利してきた38年間の闘い 私の獄中38年の闘い、二人の26年の闘いを、暁子が「見せしめとしての38年ではなく、それをひっくり返し、日々無期に勝利してきた闘いとしてある」と言うように、死の強制を覆し生に転換していくという格闘を通して、自らと全ての労働者人民の人間的解放・未来をかけたものとして無期と闘い、そうして私と暁子、家族、友人、仲間との絆を強め闘うことによって、全ての労働者人民の団結した力で無期を覆す、人間の人間的解放を実現する道を共に開いている。そのように闘うことに人間として生きているという誇りがあり、そのように闘うことによって、人間の人間的解放をかちとる力を団結してかちとることができるという確信を深めています。 命よりも金儲けの新自由主義によって労働者人民の生活が、職場、地域で、フクシマ、沖縄、全国、全世界で破壊される世の中を、全ての労働者人民の団結した力で変えていく、その力で、2~3年で無期からの解放を勝ち取り、全ての労働者人民の人間的解放を、この時代をチャンスとしてかちとっていきましょう。 2・5徳島刑務所包囲デモとそれに続く取り組みによって、その闘いの大きな転換を私たちは手にしています。19世紀末の大恐慌から第一次大戦によって大失業と貧困と戦争を労働者人民に強いるに至った資本主義・帝国主義を労働者人民が団結して倒したロシア革命を突破口に開かれた資本主義から社会主義への歴史的過渡期において、その過渡期の困難さに屈服し、この革命が労働者自身の事業であり、労働者の自己解放が同時に全人間的な普遍的解放を実現するものであることを否定するスターリン主義によって、裏切りが繰り返されながらも、この労働者自身の根源的欲求である労働者自己解放・人間解放の闘いは、その実現へ、1930年代、戦後革命期、それ以降も激しく闘われてきました。 真実と論理の力で70年安保・沖縄闘争への反動を打ち破ろう 70年安保・沖縄闘争、11・14は、延命した日本の帝国主義が再び侵略帝国主義として飛躍をめざして、72年沖縄基地付き返還によって、沖縄基地を再編強化し、三里塚はじめ全国を戦争動員しようとすることに対して、スターリン主義と社民のクビキをついにのりこえ立ちあがった青年労働者・学生が、ついに労働者自己解放闘争によって資本主義・帝国主義の時代を終わらせる階級闘争の新時代を開きました。これが私たちの土台です。 そのことへの資本・権力の体制の延命をかけた、破防法、民間反革命、星野極刑の反動を、動労千葉を先頭とする労働者自己解放闘争のさらなる発展と一つに打ち破って、今、資本・権力の戦後的発展の行き詰まり=74-75年恐慌のりきりをかけた命より金儲けの新自由主義に対して、労働者人民の団結した力で打ち砕き、資本・権力を倒し、人間の人間的解放、人間本来の社会を開くことに挑戦しています。 この力で星野無期を必ず覆し、そうすることで、この闘いのさらなる発展をかちとり、団結を拡大し勝利しましょう。 私への無期は、権力が無実であることを百も承知で、誘導・強制して、私が殴っていた、火炎びん投てき命令をしたという嘘の供述をつくり、それを唯一の証拠としていることに最初から破綻があります。権力にとって、それでも無期を貫くために、確定判決も、先の棄却決定も、白を黒と強弁することと、それを力で強引に押し通すこと以外にないのです。こんなものを許しておいて、私たちの未来はないのです。 そうであれば、無実の真実と、正しい論理で、この虚偽を徹底的に打ち砕き、それを社会的な力とし、これ以上再審を決めなければ裁判所が裁判所として成り立たないところに追い込み、再審・釈放を絶対にかちとりましょう。そうすることによって、私たちは人間として真の誇りをもち、誰もが生きられる未来を開くことができます。 無実を承知の38年の投獄・無期を許すな 私は、当日、デモのリーダーとして、政府が沖縄の基地再編強化によって侵略・戦争を進める返還協定を、沖縄と一つに労働者人民の力で阻止するために、権力の阻止線を破って、十字路上に終始居て、権力の規制からデモ隊を守りつつ再結集させ、すみやかに渋谷に向かい、万余の大衆と合流しようとしていました。十字路から離れた殴打も、火炎びん投てき命令もしていません。 そうだからこそ、Krが殴っているのを見たというきつね色上下の人物は、当日の私が薄青の服だったという新証拠によって別人物であることが明らかになり、新証拠の一郎丸写真に写っている、私の持っていた、紙の巻かれた鉄パイプに殴った痕跡がないのです。私の無実は明らかなのです。 耳撃新証拠によって、緊迫した状況で、リーダー2~30人の声が乱れ飛び、それも話し声でなく、叫び声を特定するのは困難であること、厳島鑑定によって、供述のような、2~3か月も後に詳細な記憶が不可能であること等、供述は全く信用できるものではなく、彼らが公判で証言したように誘導・強制されたものであることが明らかです。 検察が隠し持っている第三者の証拠は、私が十字路上にいたこと、殴打に加わっていないことなど、供述を崩壊させる可能性が高く、この開示を何としてもかちとり、再審・釈放の道を、さらに確かに開きましょう。 全ての職場、学園、地域、全国・全世界に、全ての労働者人民の人間的解放の未来をかけ<無実を承知の38年の投獄・無期を許すな>の闘いを持ち込み、再審・釈放を絶対にかちとりましょう。 それによって一層団結を強め、労働者と全ての人民が人間として解放される社会・未来を実現しましょう。 犠牲を労働者人民に強いる新自由主義 今日のリーマンショック以来の大恐慌の深化、3・11情勢の中で、資本・権力が社会を成り立たせる責任を放棄し、1%の救済・延命・利潤のために、99%の労働・生活・生命を破壊し、人間の生活、社会への敵対物に完全に転化しています。 このことへの怒りの決起が、ギリシャ、スペインはじめEU・米・韓・中・アラブなど全世界で、日本では、東京を中心に全国100都市に広がる反原発闘争と解雇・外注化・非正規化と闘う国鉄・全産別の闘いが一つに、根底的・非妥協的に、国境をこえた労働者人民の団結した力で、命脈の尽きた資本主義を終わらせ、誰もが人間らしく生きられる社会を実現するまで発展しようとしています。 人間は本来、その労働はじめ生命活動そのものによって、一つにつながり、人間的共同社会としての人間社会を豊かに形成する存在です。 その労働・生産を担い社会を動かす労働者は、今や高度に発達した資本主義の下で、全世界の労働者が一つにつながりながら、資本に代わって自らの手で誰もが人間らしき生きられる社会を直ぐに実現できるほどのものを生み出しています。にもかかわらず資本は、その労働者を労働力商品として賃労働の下に置いてどこまでも搾取し、過剰資本を生んで大恐慌・大失業・戦争を繰り返し、戦後にあっても戦後体制の下で高度成長によって過剰資本を生み、74-75年恐慌を引き起こして行き詰まり、それでもなお資本の利潤と延命のために新自由主義に、真の意味で絶望的に突き進みました。レーガン・サッチャー・中曽根の手によってです。 それは「小さな政府」、市場原理、規制緩和などをかかげ、労組=労働者の団結を破壊し、民営化・非正規化などリストラ・無権利・低賃金によって搾取を強め利潤を極大化する、それをグローバルに全世界に広げ、資本・国家間の争闘・戦争を激化させ、命より金儲けを本質とするものでした。そのなかで金融資本はじめ資本の規制を取っ払い、金融バブル、ITなど新市場バブル、住宅バブル、穀物・資源投機バブルなどによって、利潤=搾取・賃下げを労働者に強い、その膨大な過剰資本によって今の大恐慌を引き起こしています。 それでもなお緊縮策をかかげて、一切の犠牲を労働者人民に強い、資本の延命をはかろうとしています。企業減税、財政投入・金融緩和によって利潤の場を無理矢理保障し、その穴埋めを、大増税、社会保障の解体、国鉄分割・民営化や道州制型の労組破壊、民営化・外注化・非正規化を全産別・全社会に強い、それは、争闘戦を激化し、戦争・核戦争とそのために一基一日広島型原爆1000個分の核を生産する原発によって被曝労働を強い、事故によって今や福島はじめ全労働者人民に被曝を強いることと一つです。沖縄の生命、三里塚はじめ農漁民の生命などどうなってもいいということと一つです。 生きるために立ち上がっている日本と世界の労働者人民の闘い 労組・団結破壊、その下での民営化・外注化・非正規化、首切り・無権利・低賃金、成果主義・競争など新自由主義は、労働者が助け合い力を合わせてこそ成り立つ労働・生産・職場をバラバラにし、対立させ、破壊するものであり、その労働者によって担われている生産、公的な教育、医療福祉、交通・通信をはじめ、労働者人民の生活を全面的に破綻・破壊するものです。 今や資本主義は資本の利潤のために市場・資源・勢力圏-領土をめぐる争いを激化させ、そのなかで原発・戦争によって生命を奪うことを含め、人間として生きることそのものを破壊するに至っています。 この命脈の尽きた資本と権力への怒りを解き放ち、人間らしく生きるために立ちあがっている日本と全世界の労働者人民の闘いは、この資本・権力を倒し、彼らに代わって自らの手で誰もが人間らしく生きられる社会を実現するまで発展するし、その力をもったものです。 労働者人民の団結した力で星野再審・釈放をかちとろう 労働者が一つにつながり生産を担い社会を動かしていること、そこにおける共同性に根ざした団結こそ、それを軸とする労働者人民の団結こそ、その最高の力であり、新自由主義のあらゆる攻撃を打ち砕き、新たな社会を実現する力です。その団結した力を、闘いを通して強化し、資本・権力から職場、学園、地域、全世界の支配権を奪い、全てを奪い返し、労働者人民こそ社会の主人公となって、その人間的共同性、人間的力を全て解き放って誰もが人間らしく生きられる社会を実現し運営していくことができる、そのことだけが全ての労働者人民と人類そのものの未来を開く、そのことを真正面から訴え、この闘いを発展させましょう。その力で星野再審・釈放をかちとりましょう。 この闘い、団結に生きるなかに、人間として生きる誇りがあり、人間的未来を開く力を手にする道があります。共に学び合い、力を合わせ、生き闘いましょう。 |