１０・７三里塚闘争へのメッセージ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　星野文昭（徳島刑務所在監）

　原発事故を引き起し、なお原発を推進する、労働者の９割を非正規にする、資本と権力が進めている新自由主義への怒りは、数万、数十万の決起となり、立ち上がることで、団結し闘えば世の中を変えられるという確信が急速に広がっています。

　それは、アラブの春、ギリシャ・ＥＵ、ニューヨーク・米・全世界の決起と一つです。
　そして、半世紀、国家の農地強奪、空港建設と不屈に闘ってきた三里塚闘争は、この闘いの不抜の拠点として、ますます大きな力を発揮していく闘いです。
　それは、動労千葉と共に、獄中３８年を日々勝利し、闘う支えです。

　ＧＤＰに示されているように、労働者が生産し生み出しているものは拡大しているのに、なぜ首切りが横行し賃金が下がり、外注化・非正規が爆発的に拡大し、格差・貧困・飢餓が世界をおおっているのか。戦争、核・原発、基地がおおうのか。

　それは、１％の資本家・富裕層が富をますます独占しているからです。それによって、国家も全社会も支配し、命より金儲け、利潤第一の新自由主義によって、国家が人権・労働権、農漁業を保障し、生活・平和を保障するという戦後憲法的規制を取っ払い、ありとあらゆる形でますます搾取・収奪を強めているからです。

　今や彼らは、搾取の末に資本を過剰化させ大恐慌を生み、資本救済のための企業減税と財政投入によって財政赤字・国家危機を生み、緊縮策をかかげて、＜大増税、社会保障解体、全員解雇・非正規化の公的部門解体・民営化＞を国鉄分割・民営化を突破口に進めています。連合など体制内を先兵化して、労働者人民の団結・抵抗を破壊して、利子・配当を含めた利潤第一主義の新自由主義によって、首切り・リストラ、非正規化・賃下げ、ＴＰＰ・農業切り捨て、大増税・福祉切り捨て・生活破壊を進め、さらに、原発・被曝労働・事故の末、再稼働・輸出さえ進め、領土をめぐる排外主義を煽って改憲・戦争－沖縄基地・三里塚、空港強化を進め、人間的生活、人間的社会生活を根本から破壊するに至っています。

　最早、彼らは、人間的社会生活にとっての敵対物になっており、存在する正当性を完全に失っています。
　それが今日の資本主義・帝国主義であり、野田、自民党、橋下です。

　生産・社会を成り立たせている労働者の団結、労働者と農漁民、全人民の団結した力こそ、これらの諸攻撃を打ち砕き、世の中を代える唯一の絶対的力です。職場、学園、地域、全国、全世界で闘う拠点をうち立て、団結を拡大し、その力で資本・権力を打倒して、労働者人民が本来の社会の主人公として自らを解き放ち、誰もが人間らしく喜びをもって生きられる社会を今こそ実現しよう。

　市東さんの耕作権を奪い、農地を奪う、そうして侵略拠点を構築しようとする攻撃との闘いは、労農連帯を柱に、全ての労働者人民の団結した力で、原発、非正規、生活破壊を進める新自由主義を粉砕し、資本主義・帝国主義を打ち倒し、人間本来の社会を実現していく闘いです。市東さんと共に、そのような闘いとしてどこまでも拡大し、労働者人民の団結した力で絶対に勝利しよう。

　このような私たちの闘いを圧殺しようとする星野無期－全弾圧を、この団結した闘いの力で粉砕しよう。全証拠開示をかちとり、再審・釈放をかちとろう。
　私も、北原さんとの約束を守り、必ず、三里塚の地に立ち、勝利のために闘います。