星野文昭さんのメッセージ |
11・27星野全国集会への星野文昭さんのメッセージ 日々、多忙のなか、本日の集会に集まってくれたことに、暁子、家族共々、心から感謝しています。これまでの取組みの上に、共に星野再審・解放を2~3年で闘いとるために、運動のさらなる大きな飛躍を本日の集会をステップにかちとろうとしていることに大きな力を与えられています。 1%の大資本家、大富裕層が富を独占し、99%に犠牲を強いている社会に怒りを蓄積していた99%の労働者人民が、アラブの春以降、立ち上がれば自分たちの力で世の中を変えることができるという確信・希望をもって全世界でたちあがっています。 1%がその強欲と大恐慌をのりきるために、労働者に大失業と非正規9割を強い、大震災・原発事故の大被害を起こしてもなお、被災地はじめ全労働者人民の安全・生命・生活を踏みにじって、原発再稼働と「復興特区」・TPP等の新自由主義を推進していることへの99%の怒りが、9・19反原発6万人、11・6反原発・反失業・国際連帯6000人の決起によって、全世界の99%と共に、さらに根底的に解き放たれようとしています。 そのなかで、星野運動も、この99%とつながり、99%の力で星野運動の勝利をかちとるという勝利の道を開き、大飛躍をかちとろうとしている、ということだと思います。 星野無期の核心は、星野に弾圧を集中し、99%と切断し、孤立させ、潰すことによって、99%の闘いを潰していこうというところにあります。それは、資本・権力に永遠に労働者人民を隷属させようとする社共・既成指導部をのりこえて、労働者の自己解放によって人間解放をかちとっていこうとする70年闘争の炎を圧殺することであり、70年闘争の炎を、闘う労働運動として発展する国鉄労働運動を国鉄分割・民営化によって潰そうとすることと一つでした。 国鉄分割・民営化に対して、1047名解雇撤回を軸にどこまでも非妥協的に闘うこと、4・9反動を突き破って国鉄全国運動として闘うことによって、三労組共闘を強め、民主労総・ILWUはじめ国際的闘いとつながり、99%とつながっています。 星野もまた、暁子というかけがえのない存在とつながり結び、そのことによって皆さんとつながっていくことを軸に、星野に弾圧を集中し、孤立させ、潰すという星野無期をうち破ることによって、99%と共に、99%の未来を開く星野として闘い勝利するという道を開いています。 そして、それは、皆さんの日々の取組によって担われているものです。 面会拒否などの妨害を突き破って、獄中・家族と直接つながり、一つに闘うために、面会・通信行動に取り組んでいる。例会・街宣・学習会・現地調査を通して無実の確信を深め、星野闘争の意義・方針を深化し、勝利の力としている。集会・交流会・絵画展によって、獄中・暁子・家族と広汎な労働者人民をつなげ、星野の運動的発展を広げている。署名・オルグ・会・会員の拡大によって、星野の運動を本当に力あるものにしている。これらの成果を結集し、勝利の大きな飛躍をかちとっていくものとして、本日の11・27があり、2月闘争があります。 「生きさせろ」の決起は真に価値創造的な闘い 皆さんも肌で感じているように、今、資本主義による世界経済は音をたてて崩壊に向かっています。そしてそのなかにあって、資本は、新自由主義にすがり、リストラ・解雇、賃下げ、大増税、貧困、戦争を労働者人民に強いて、なお利益をむさぼり延命しようとしています。この強欲で恥知らずな1 % に対して、アラブの春によって自らの力を確信した9 9 % は自らの力で彼らを倒し、全てを自らの手に奪い返すために世界一斉決起と言っていい形で立ち上がっています。 今起こっていることは、資本主義が続こうとする限り、世界大恐慌を深め、大失業・非正規化、大増税・生活破壊と戦争- 核・原発によって労働者人民がまともに生きていけない現実を強いる以外になくなっているということです。 だから、生きさせろと声をあげ、立ち上がっている世界一斉決起は、資本家とその権力を倒し、全てを労働者人民の手に奪い返して、自らの手で人間本来の社会、誰もが人間らしく生きられる社会を実現するまで止まらない、真に価値創造的な闘いなのです。 核は放射性物質を大量に生み出す一点で人類と共存できない 今、資本主義・帝国主義は、労働者人民から資本が搾取し、肥え太り、資本を過剰化することで恐慌・大恐慌を生み、そののりきりのために財政投入と新自由主義の強搾取・強収奪に走り、前者は財政破綻を生み、国債のデフォルト危機、ドル暴落・米の世界体制の崩壊、ユーロ暴落・EC体制崩壊から世界大恐慌の深化、ブロック化・収縮を引き起こし、資本間・国家間の争闘戦を激化させ、生き残り、延命のために新自由主義による強搾取・強収奪と戦争( 核・原発) に突き進む以外になくなっています。 そして、そのような中で起こった大震災と原発事故の巨大被害も、資本主義・帝国主義・新自由主義によって引き起こされた資本と権力による犯罪そのものです。 とりわけ原発事故を起こし、福島はじめ膨大な労働者、農・漁民、人民に被曝を強い、にもかかわらず、東電はじめ資本と権力は何んの責任も取らず、その利益と延命のために原発再稼働・輸出さえしようとしています。これを許すか、許さないかで私たちの未来は決まります。 核の平和利用があるかのように言われてきました。しかし核分裂は、他にいくらでも代替が可能なエネルギーを生む一方で半永久的に放射能汚染する放射性物質を大量に生みます。その一点で人類との共存はありません。 放射線は、生命の源のD N A を破壊し、細胞の複製・再生を破壊し、ガン化、死滅を引き起こします。深刻なのは、内部被曝が低線量であってもそれらを引き起こし、微弱な電子エネルギーの化学反応で成り立っている生命活動を破壊して病苦や死を強いることにあります。 それが原発労働者に強いている被曝労働であり、それなしに原発は一日たりとも動きません。また、米国において、周囲1 6 0 ㎞ 圏内で乳ガンを倍加するというデータもあるように、周辺住民への被曝なしに一日も動きません。そして、チェルノブイリに続く福島原発事故は、そのような被曝を福島2 0 0 万人、東北・関東・全国さらに全世界に、子供たちに集中する形で強いています。 メルトダウン、メルトスルー、メルトアウトした( 圧力容器内で溶融した一部がその底に穴をあけ格納容器に落ち、さらにその外に出た) 核燃料は、制御棒もろとも溶融して制御の手段を失った完全に制御不能な状態にあって、打ち水をしているにすぎず、いつでも核分裂・臨界・水素・水蒸気爆発さえ引き起こすような状態にあります。 既に、チェルノブイリの事故の4 割の放射性物質を外部に放出し、その8 割を海に、2 割を陸に放出し、地下水系につながる建屋内の汚染水の放射性物質にいたっては、6 月時点でチェルノブイリの1 ・5 倍を超えていて、現在の打ち水で冷却する限り無制限に増え続けています。 東電はじめ資本・政府は、この事態に何の責任を取らないばかりか、これらの起こっている事態を隠し、過小化し、収束に向かい、安全であるかのように装って、原発再稼働・輸出さえしようとしています。 読売社説や石破発言にもあるように、資本と権力は、原発・プルトニウムを核抑止力・核武装の担保としており、被曝労働を非正規労働者に集中し、全労働者人民を犠牲にしても自己の利益のために原発を推進することを新自由主義の柱として、どこまでもしがみつこうとしています。 福島の怒りを私たちの魂として闘いましょう 福島の労働者、農・漁民、人民の怒りと闘い、新自由主義- リストラ・解雇・外注化・非正規化、生活破壊が襲いかかる国鉄・全労働者人民の怒りと闘いを私たちの魂とし、資本と権力を打倒し、労働者人民の手に全てを奪い返して人間本来の社会を取り戻すために、全世界の9 9 % との団結を拡大して闘いましょう。 労働者( 人間) は本来、労働を含めた人間としての生命諸活動によって、生きることそのものによって、自らと家族、共同体、その誰もが人間らしく生きられる社会を営む、そのような存在であり、そのような力を持つ存在です。労働者( 人間) から搾取し、その独占する富によって支配・隷属を強い、その本来のあり方を奪っている支配階級・資本家階級とその権力を労働者人民の団結した力で打倒し、全てを奪い返して自らを解き放って、労働者・人間の本来のあり方を取り戻していく存在であり、その力を持つ存在なのです。 だから、労働者人民が今を生きるということは、資本が労働者人民から搾取し収奪して資本を過剰化した恐慌を生み、そののりきりをかけて、リストラ・解雇、外注化・非正規化・賃下げ、大増税という労働者人民に一方的に犠牲を強いる新自由主義によって職場・生活を破壊し、それと一つに原発・核武装・戦争を基本政策とすることを、労働者人民の団結した力で打ち砕き、彼らを打倒して全てを奪い返し、誰もが人間らしく生きられる社会を実現していくということであり、それが労働者として、人間として生きる、当たり前に生きる、普遍的に生きるということなのだと思います。 資本に永遠に隷属しようとしている体制内指導部を打倒して、あらゆる攻撃を自らの労働者階級への攻撃として闘い、分断を打ち破り、一つに団結した闘う労働組合、闘う自治会、闘うコミューン・ソビエトを職場・学園・地域・全国、そして全世界につくり、すべての労働者人民の総決起で世の中を変え、本来の人間的共同社会を実現しましょう。 国鉄闘争・反原発・反失業闘争の攻防のなかに星野の攻防もある この9 9 % の闘いを圧殺するための星野無期を9 9 % の力で覆し、再審・釈放闘争の勝利を全力でかちとりましょう。星野無期は、1 1 ・1 4 沖縄返還協定・基地付き返還阻止闘争を頂点とする7 0 年安保・沖縄闘争が青年労働者・学生をはじめとする沖縄・全国の労働者人民が分断をうち破り、社共の既成指導部のクビキをのりこえて、沖縄の現実を変え、世の中を変えるために、素晴らしい自己解放性を解き放って立ち上がり、体制を根本から揺るがすものに発展したことを、報復的に圧殺しようとするものでした。 第二次大戦への怒りを爆発させた戦後革命を、戦後憲法のアメと、沖縄分割支配・沖縄基地を最大の要とする日米安保のムチによって、かろうじてのりきった日本の資本と権力は、その戦後発展の行き詰まりのなかで、沖縄の決起へのペテン的返還協定によって、沖縄基地を固定・強化しつつ、それを全国化することによって独自の軍事大国化、アジア勢力圏化- 侵略帝国主義へ飛躍しようとしたことを真っ向から阻止ようとしたことを圧殺しようとするものでした。 そして、戦後発展が1 9 7 4 ・7 5 年恐慌によって完全に行き詰まるなかで、労組破壊による首切り自由・賃下げ自由・9 割の非正規化を狙う、中曽根戦後政治総決算攻撃- 国鉄分割・民営化攻撃の一環として、6 0 年・7 0 年闘争・革命的闘争の炎を圧殺するものとして星野無期はありました。まさに、今日の国鉄闘争・反原発・反失業闘争の攻防のなかで、星野の攻防もあります。そのようなものとして星野無期は苛烈なものでした。 星野に弾圧を集中し、孤立させ、潰すことで、労働者人民の闘いを圧殺しようとするものとして徹底性をもつものでした。 自らを信じ、仲間を信じ、人間を信じ、未来を開く力を解き放とう 何の物証もなく、デモ隊参加の少年を脅し、星野が殴打し、火炎びん投てき命令をしたというウソの供述を強制し、公判においても当人達がそれを覆し、有罪とすべき証拠が皆無となったのに、そのウソの供述を唯一の根拠に一審2 0 年、東京高裁・最高裁が無期とするものでした。まさに、生きる意志さえも奪うものでした。 それとの格闘は今振り返っても本当に苛酷なものでした。その闘いを支えたものは、この困苦をのりこえる力が自らのなかにある、全ての人々のなかにある、ということでしたし、誰もが人間らしく生きられることによって、人間は人間らしく生きられるということでした。 そして何よりも、暁子が私とつながり結びつきを強めてくれたことであり、暁子が友人・仲間・全ての人々とのつながりを広げ、深め、それをたばね、そうして皆さんと共に、私と暁子の絆を太く豊かなものにしてくれていることが、全面的な力になっています。そのことが9 9 % としてのつながりをつくり、9 9 % の力で世の中を変え、星野解放をかちとることを可能とし、そのように日々を闘い生きることで、暁子と全ての人々と、団結し、力を合わせ生き、未来を開いていくという労働者、人間としての本来のあり方を豊かに創造的に手にしているということがあります。 最高裁が、服がKr供述と違うことを認めつつ、しかし、そもそも特定も難しい後ろ姿・声による特定を認め、あくまでも無期を維持しようとしました。しかし、一郎丸写真によって、紙の巻きの緩みまで鮮明に写しているその写真によって、殴った痕跡が皆無であることがはっきりしました。 供述そのものが全くの虚偽であり、嘘を強制されたという公判証言こそ真実であることが、厳島鑑定によってさらにはっきりしました。 9 9 % とつながり、9 9 % の力で世の中を変え、星野解放をかちとるため、これまでの取組をさらに全面的に前進・飛躍させるため、共に力を合わせ、がんばりましょう。 自らを信じ、仲間を信じ、人間を信じ、共に力を合わせ、誰もが人間らしく生きられる未来を開くため闘い生きることで私たちはどんな困難ものりこえ未来を開いていく力を解き放っていくことができます。 そのことに確信をもって日々を闘い、生き、未来を手にしましょう。 2 01 1 年1 1月2 7 日、星野文昭( 徳島刑務所在監) |