星野文昭さんのメッセージ



   星野文昭さんに自由を!全国集会in大阪への獄中メッセージ
                                                    2005年11月13日

 11/13全国集会に参加された皆さん。
 私の無期を覆えし、一日も早い釈放を実現しようという運動に、様々な思いから心を寄せ、力を寄せてくださっている皆さん、その運動のことを知り、本集会に参加された皆さんに、家族共々、心から感謝しています。

 また、獄中の私、再審・釈放への援助と共に、暁子の療養のための心あたたまる援助に、心から感謝しています。これまでの、私の再審・釈放の運動の大変さの全てが集中してきた暁子の体調の回復へ、今後も心あたたまる援助をよろしくお願いします。そして、その暁子の体調の回復のためにも、私の再審・釈放の大きな前進をかちとっていくことを、心から呼びかけたいと思っています。

 今日、日米欧といった帝国主義者たちの弱肉強食の利益が押し出され、イラクー世界への侵略戦争と、国内での支配、労働者攻撃、生活破壊といった形で、犠牲の全てを労働者、民衆に集中する情勢の中でそのような社会のあり方を変え、人間解放を実現していく運動の真価が問われています。

 そして、その運動を圧殺しようとする星野無期を、全ての人民の力で覆えす運動は、今日の社会のあり方を変え、人間解放を実現する運動を根本から励まし、促し、創造していく、そのような力をもった運動としてあります。

 本集会がそのような星野の運動の意味、意義をはっきりさせ、共有しあい、星野の運動の新たな大きな一歩になることを、暁子、家族共々、心から願っています。

 私が死亡した機動隊員を殴打せず、火炎びん投てき命令をしていないことを百も承知の上で、それをしたという嘘の供述を捏造してまで無期を強い、そして今も、再審を決定しようとしないことを、決して許すわけにはいきません。

 71年11/14のたたかいが、日米帝国主義ブルジョワジーの利益のためにはアジア・世界の侵略戦争をやる、そのためには沖縄を基地の島として永続的に強化する、そうして日本全体を動員していく、その過程で、全人民にあらゆる犠牲を強いるという道をどんなことがあっても許さない、そうして、日本、アジア・世界の人民が連帯した力で、そのような帝国主義を打ち倒して、人民が社会の主人公となって、補い合い助け合って人間らしく生きる社会をめざそうというたたかいの道を開いたこと、そして何よりも今日のたたかいがそれを創造的に発展させていること、そのことを日帝権力が何が何でも潰そうとしていることに、無期を強い、再審をなかなか決定しようとしないことがあります。

 したがって、星野無期が、獄中30年の今もかけられていることは、私個人、家族のみにかけられているのではありません。それは、全ての沖縄人民に、日本人民、世界人民にかけられ、帝国主義を打ち倒すことによって人間解放をかちとっていこうとしている全ての人民に鋭くかけられているものです。そのような星野無期を全ての人民の力で覆えしていくことは、沖縄の解放、日本とアジアの解放、人間解放のための力をより根本的に強めていくものとしてありますし、そのようなものとして本格的に発展させていくことこそが、今、問われていると思います。

 星野無期を覆えすための再審、釈放をかちとる運動は、これまでも、多くの心ある皆さんの力が結集し、発展してきたとはいえ、この20年、やはり、獄中と家族、とりわけ暁子への様々な重圧とストレスが集中し、二人の力で、何より暁子の持ち前の人間的な力で、その重圧・ストレスをはね返し発展させてきたことがあり、また、そのことが多くの人々の感動や共感、そして希望となって大きく星野再審・釈放の運動が発展してきたということがありますが、今、獄中・家族のたたかいが中心になり、それを守りつつ、より広く全ての人民自身のたたかいへ飛躍的に発展させていくことが問われていると思います。

 再審においては、白鳥決定によって打ち出され、免田などの再審の道が開かれたものの、その後の長い逆流から、最近の名張、横浜、布川の再審決定によって、「新旧証拠の総合的判断によって疑いがあれば再審を開く」という流れがつくられてきています。

 私の再審においても、供述がこれほどでたらめではないか、また、「物的証拠化」によってこれほど供述がでたらめで無実がしめされているではないか、ということを突きつけることによって、検察の有罪の証明が全くなされていないということを明らかにしていくことが鍵になっています。具体的には、私が殴打していたというK供述の服装と私の当日の服装が全く違うこと、私が終始、現場から離れた十字路上にいて、そこにいることによってしか見ることのできない目撃があること、等々、嘘の供述を覆えす「物的証拠化」を、一つ一つ、何としてもやっていきたい。

 また、そのことを含めて再審無罪をかちとっていくためにも、更生保護委員会などへの働きかけを強め、釈放の道を開いていきたいと思っています。

 そして何よりも、人民の人間解放への希求、力を信じ、それに依拠し、養い、結集して、人間解放をかちとることと一体に、それを根本から強めるものとして、そのたたかいを潰そうとしている星野無期を必ず覆えしていきましょう。

 共にがんばりましょう。