TOPページへ! 
星野文昭さんのメッセージ


12.1全国集会へのメッセージ
12・1を飛躍点に、勝利へ大きな前進を
2013年12月1日
星 野 文 昭(徳島刑務所在監 獄中39年)

 今秋に発刊した『愛と革命』によって、私と暁子が無期と格闘し、「日々勝利している」と言える地平を皆さんに支えられて切り開いているということが、皆さんの自身の闘いと重ねて血の通ったものとして理解が一挙に深まっていること、無実への確信と再審無罪への確信が深まっていること、労働者人民の団結した力で1%のために99%が搾取・貧困・戦争等で犠牲になる社会を変えることと一体に星野解放をかちとる展望への確信が深まっていることで、本日の12・1を飛躍点に、勝利へ大きな前進をかちとることが可能になっていると思います。本日を飛躍点にそのような前進を共にかちとっていきましょう。
 11月の暁子との面会は、今まで以上に、暁子との愛と絆を強め、そして皆さんとの絆・団結をさらに実感し、勝利の未来を確信するものになりました。
 昨年2月に続いて9月に皆さんが来てくれたこと、暑い日も寒い日も、街頭や職場での宣伝と署名集め、総会・絵画展や『愛と革命』販売、活動の拡大に皆さんが力を注いでくれていること、この11月には、心で願っていた九州に取り戻す会ができ、新たに岩手で絵画展が開かれ、私たちが全てを注いできたと言える獄壁をうち破って心一つに生き闘う絆・団結が、どんな困難ものりこえて未来を開くものになっていることを実感しています。

星野解放運動が、勝利の展望を開いている

 70年安保・沖縄闘争は、青年労働者・学生を先頭に、闘いを抑圧するクビキをうち破って、自からの団結した力によって世の中を変える、搾取や貧困や戦争・基地の無い世の中を実現していくものとして広汎な労働者人民が立ち上がりました。70年安保・沖縄闘争に対する弾圧としてあった私への無期は政府・権力が闘う者に弾圧を集中し、私の無実を承知の無期を強行し、闘いを圧殺しようとするものでした。
 私への無期は、死刑求刑・無期の重圧と獄内外の分断によって、私の生きていくことを含めた全てを奪おうとする激しいもので、何より私自身がその重圧・分断をはね返して、自からと全ての労働者人民の団結した力を信じ、その力で全てを奪い返していくのに必要な全てを必死に獲得していくことが求められました。
 そして、その闘いに全てをもって応え、共に生きてくれたのが暁子でした。
 その暁子の体調不調を共にのりこえる過程で、暁子の持てるもの、力を全面的に信頼し、それを共に解き放っていけるように、私自身が本当に飛躍して共に愛と絆を深め、また皆さんと共に未来を開く本物の展望をも開くことができました。
 そうすることで、重圧と分断を根本からうち砕くことができました。私たち、労働・生産を担い社会を動かしている者こそが、社会の真の主人公としてその団結した力で世の中を変える、力をもつことに全面的に確信をもつことが重要です。そして、その団結した力で1%のために99%が犠牲になる、1%の利潤・金儲けのために99%が首切り、賃下げ、生活破壊や飢餓・戦争を強いられ、生きていけないという世の中を変えましょう。全てを奪い返して文字通り社会の主人公となって、私たち自身の本来の、力を合わせ全ての人間が人間らしく生きられることによって最も心が満たされ、人間的喜びを感じる人間性・共同性・創造性を解き放ちましょう。そして、誰もが人間らしく生きられる社会を実現していくという展望を開きましょう。そのことと一体に、私の無期・獄中39年からの解放をかちとる運動が、闘う皆さんからより広い層の人々に広がり、社会的な大きな力となって勝利していくことができる展望を開いている、そう思っています。

無実は明らか 再審無罪・釈放以外にない

 この私たちが切り開き、手にしているものに確信をもって、さらに心を一つに団結を強め拡大して、あらゆる理不尽な攻撃を打ち砕き、人間本来の世の中を実現すること、全証拠開示-再審・釈放をかちとることを心を一つにかちとり、勝利していきましょう。
 再審において、確定判決で殴打を認定した決定的証拠の「きつね色上下の人物が殴っていた。当日、きつね色の服を着ていたのは星野だから、それは星野だ」というKr供述が、私の当日の服が薄青と最高裁が認めて崩壊しました。また殴打の痕跡の無い「一郎丸写真」によって殴打認定そのものが崩壊し、にもかかわらず「Krが目撃した、きつね色上下が殴っていたという旨の原記憶の方が誤りだ、一郎丸写真に殴打の痕跡らしきものがある」と白を黒と言うことしかできなくなっているところに追い込んでいます。明らかになっていることは、Krが見た殴っていたきつね色人物は薄青の私とは別人物であり、写真に殴打の痕跡は無く、私の無実は明らかであり、再審無罪・釈放以外にないということです。
 弁護団意見書にあるように、全証拠は無実を訴え再審を求めている申立人のものであり、検察の独占物ではなく、確定判決を維持するために検察が開示拒否できるものではなく、明らかに無実を明らかにするものを含む全証拠の開示を開示運動の力でかちとりましょう。そして何より労働者と人民の広汎な力によって再審・釈放をかちとりましょう。

全てを奪い返して、人間的力を解き放って

 1%の金儲けのために、99%が「追い出し部屋(かつての国鉄人活センター)」のような理不尽な解雇、国鉄分割・民営化型の全員解雇・選別再雇用-外注化・非正規化、労働者の4割が、正規の2分の1、3分の1の賃金で常に解雇にさらされる非正規、ブラック企業のような正規を利用した強労働・使い捨て、JR北海道のような安全切り捨てといった職場が強いられています。大増税・社会保障解体、そして原発事故・被曝、戦争・基地犠牲といった生活が強いられています。そして、それへの怒りも批判も圧殺する特定秘密保護法-改憲といった強権支配さえ強いられようとしています。生きていくのも困難な今日の社会を動かし、社会を成り立たせている労働者が全ての人民と共に怒りを解き放ち、団結し立ちあがり、それらの攻撃と闘うことで団結を拡大することができます。そしてそのことは、職場・地域・全国・全世界の支配権を奪い、全てを奪い返して自らの本来の人間的力を解き放って、誰もが人間らしく喜びをもって働き、生きられる社会を実現することに生きる未来があることをあかあかと示しています。
 資本が労働者から搾取して成り立つ資本主義が資本蓄積して金融資本・大独占が支配する帝国主義として、二度にわたる世界大戦によって世界を破壊しました。そして戦後的発展の行き詰まりを、労働者の既得権を奪い、団結・労組を破壊し、犠牲にする新自由主義で突破しようとしました。歴史的過剰資本による大恐慌・大失業・戦争の時代を引き起し、そのことを前に、オバマ・安倍はじめ財政・金融政策に絶望的にのめり込んで金融資本・大独占の利潤・救済をどこまでもかかげてきました。それに体制内指導部が屈服する形で、労働者人民の権利などないかのように職場・生活・生命を破壊する、このことへの労働者人民の怒りは地に満ちています。

全ての闘いと一つに闘い、必ず近いうちの勝利を!

 労働者は、その労働=生命活動において、協働を通した、それぞれが持てるものによって補い合い、助け合い、誰もが人間らしく生きられることに最も深く喜び満たされるという人間本来の人間性、共同性、創造性を持った存在です。今日の社会にあって、労働-生産を担い社会を動かし、社会生活を成り立たせている労働者は、社会の主人公そのものとしての存在です。
 その労働者を単なる搾取材料として隷属を強い、生命さえ奪う資本主義・帝国主義、新自由主義に対して、その労働者が全ての人民と共に、その人間的怒りを解き放ち、自らの本来のその秘められた力に誇りと確信を持って団結し立ち上がりましょう。職場・地域・全国・全世界でそれらの攻撃と闘い、そうすることで団結=共同性を拡大し、資本・権力から支配権を奪い返して全てを奪い返す。そうして労働者が全ての人民と共に社会の真の主人公として本来の人間性、共同性、創造性を解き放って、人間本来の誰もが人間らしく喜びをもって働き生きられる社会を実現する、そこに私たちの未来があります。
 それを体現しているのが、新自由主義の突破口、国鉄分割・民営化に対して労働者の力をどこまでも信頼し、解雇・外注化・非正規化と団結し闘うことで1047名の解雇者決起と、それと共闘する100万人の決起をかちとり、4・9反動をうち破る国鉄全国運動の新たな決起をかちとり、ついに攻撃を破産させる勝利を切り開く、その動労千葉・動労水戸を先頭とする闘いが、新自由主義に怒り、立ちあがる全産別、全労働者人民の希望となり、その国境も越えた総決起の展望を開いています。
 国鉄闘争を軸に外注化阻止・非正規職撤廃、生きさせろの闘い、反原発闘争、星野闘争、沖縄闘争、三里塚闘争、部落解放闘争・諸闘争を一つに闘うことで未来を開きましょう。
 特定秘密保護法=改憲を絶対に阻止しよう。「子供たちはじめ全ての生命を被曝から守ろう」「被曝・被曝労働から原発労働者はじめ全労働者・住民を守ろう」の闘いを、教育・自治体・原発労働者はじめ全ての労働者・住民自身の未来・解放をかけた闘いとして、国労郡山、動労水戸の先駆的闘いを牽引車に、3・11を焦点に、全福島・全国・全世界での決起をかちとっていきましょう。
 私たちの闘いと未来を圧殺しようとする星野無期を、私たちの全ての労働者人民の深い愛・絆・団結の力で勝利していくものとして、全ての闘いと一つに闘い、全証拠開示・再審釈放の闘いで覆し、必ず近いうちの勝利をかちとりましょう。どんな困難・試練も、共に団結し人間本来の未来を実現する糧としてのりこえ、勝利しましょう。