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星野文昭さんのメッセージ



   11月25日 全国集会へのメッセージ 

 本日の集会に参加して下さった皆さん。多忙の中、参加してくださったことに、暁子、家族と共に心から感謝しています。
 本日の集会を、獄中32年を迎えて、再審無罪-釈放に向かって、新たな大きな一歩を踏み出す集会として、皆さんと共に、ぜひ成功させたいと思っています。

 これまで、皆さんに支えられつつ、暁子と一緒に生きる中で、私自身、星野弾圧に立ち向かい、全現実を人間的未来へ根本的に変革していく主体的な力を形成していく以外に、一日一秒も生きていけないという日々を過ごしてきました。しかし、この間、様々なしわ寄せが、特に私自身がやりきれてこなかったことのしわ寄せが暁子に集中し、体調を崩し、それを一緒にのりこえる過程は、私自身がやりきれてこなかったことそのものの克服がつきつけられました。

 今、何よりも、裁判で無罪をかちとっていくという点での弱さを克服していきたい。そのことを、また、私や家族に止まらず、すべての人民の未来がかかったものとしてやっていきたい。

 それは、運動の中の、星野弾圧の鋭さに対する認識の弱さ、本当にそれと闘い無罪をかちとる方針の弱さ、獄中・家族を守り、共にたたかいぬく体制の弱さを、皆さんと共に根本的に克服していきたい、という意味でもあります。そして、それは、とりもなおさず、全現実を、人が人間として生きていくことのできるように根本的に変革して主体的力を、皆さんと共につくりだしていきたいというでもあります。

 私と暁子は今、無実という真実を全面的に出して再審を実現し、同時に、一日も早い釈放をかちとっていきたいと思っています。私の代々木八幡下車の総リーダーとしての任務は、NHK方向に現れた機動隊からデモ隊を守り、速やかに渋谷周辺の大衆と合流し、沖縄返還協定批准阻止の大衆決起を実現することでした。殴打に加わったり、火炎びん投てきを命令することは、その任務から外れ、十字路を外れることになり、やっていません。東急本店前の写真の私の手の紙を巻いた棒は、殴打していればボロボロのはずが、傷一つありません。供述で私であるとされた「きつね色上下」の人物は、上が薄い青、下がグレーの私とは明らかに別人です。これほど無実が明らかである以上、即刻再審を決定すべきなのです。権力が無実を百も承知で無期を強いていることに、心底、怒りを感じます。

 70年代、学生、青年労働者をはじめとした日本の人民が、沖縄と連帯し、アジアと連帯して、沖縄に基地を強い、新たな侵略戦争を担う帝国主義を打ち倒し、人間解放を実現しようという奔流を、集会・デモ禁止、機動隊支配など権力を総動員した圧殺攻撃を打ち破って生み出そうとしていたことを、デッチあげと極刑など、どんな手段を使っても圧殺しようとしたのが、星野無期でした。そして、そうすることで今、より沖縄への差別をむき出しに基地を集中し、それによって、日本全体を、教育基本法・憲法改悪を通して、戦争に動員しようとしている。

 星野無期を許さないことと、沖縄への基地集中を許さず戦争の道を許さないことは一つです。今、世の中のあらゆる所で、様々な困苦、葛藤、呻吟の中にあっても、また、そうだからこそ、人間的に生きたいという希求が、蓄積し拡大している。帝国主義が、弱肉強食的に生き延びるために、他国・多民族を敵視し愛国主義を煽って戦争へ突き進む一方、格差社会-生活破壊を強めるという現実を前に、この現実からの人間的解放の思いは、社会の本当の主人公としての労働者人民が国境を越え、分断を越え、つながり、団結を強めることを通して、解き放たれようとしています。

 そして、これを圧殺しようとしている星野無期・全ての弾圧を覆し、全世界の労働者人民の団結した力で人間解放をかちとっていく歩みを飛躍させていきましょう。

 最後に、獄中32年を生きかちぬいてきた核心は、身を置き共に未来を開く、ということを通して、獄壁をはじめあらゆる分断をのりこえ、つながり、共に全てに立ち向かい未来を開くあり方、内容、力を豊かに創造し、獲得していく、ということにありました。そして、それを本当に可能にしたのは、暁子とつながり、一緒に生き未来を開くということによってでした。そして今、それを新たに積み上げようとしています。そして、そのことの上に、面会、通信が友人にも拡大したことをテコに、全ての皆さんとのつながりを強め、獄中・家族を支えつつ、再審・釈放によって星野無期を覆し、帝国主義が生み出す人類を不幸にする現実を覆し人間解放をかちとるたたかいを強めていきたい、と思っています。

 共に頑張りましょう。