星野暁子さん面会日記
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2014年 5月12日~14日

 『愛と革命』で僕らの生き方が受けとめられた

 5月12日、雨。文昭はいつもの面会用の服ではなく、居房で着ている薄青緑上下の服を着て出てきた。「風呂あがりなんだ」とさっぱりした様子だ。この日は、『愛と革命』の出版記念号として出した『獄壁をこえて』22号の感想を聞いた。
 「『愛と革命』を読んで、僕らの闘いの内容も伝わって、僕らの生き方を受け止めたうえで、自分の生き方で応えるという内容が多くなった」と文昭。文昭は、平良修さん、辻川慎一さんをはじめ、一人ひとりの文章の感想を伝えてくれた。「小竹運輸の野沢さん、土屋さんが書いてくれていることもうれしいね」と私も言って、この日の面会を終えた。
 5月13日、晴れ。ドライバーの山川さんが、禁止になった生花のカチューシャやコサージュのかわりに、A4版のしゃくやくの写真を持ってきてくれ、それを見ながらの面会になった。

 

 


仲宗根君にメッセージ


 この日は、5月17日から今年も訪れる予定の沖縄で、雇い止め解雇と闘う日本IBMビジネスサービス労働組合の仲宗根光洋君への文昭からの激励メッセージを聞き書きした。「本当に今の時代は、世界共通に1パーセントの金儲けのためにコストカットで解雇はするし、非正規にはするし、少ない要員でたくさんの仕事を強制して、長時間労働、過労死を強いている。先進国であろうと後進国であろうと世界共通の攻撃になっている。その中で労働者の団結を信じて立ち上がった仲宗根君は、労働者の権利を守る闘いの先頭に立っている。世界の同じ境遇にある労働者に、ともに闘って勝利していこうということを身をもって示していることに自信をもって闘おう。また、それが改憲・戦争・沖縄の基地強化を阻止する最先頭の闘いであることを確信して頑張ろう」このメッセージは、17日の沖縄集会で私が読み上げ、仲宗根君はじめ沖縄の友人たちへの大切なおみやげになった。


リン・スチュアートに感動


 アメリカの政治犯リン・スチュアートから6・29星野全国集会へのすばらしいビデオメッセージをいただいていて、それを文昭にも伝えてあった。文昭はとても喜んでくれて、「(文昭に)『同じ魂を持つ兄弟』と言ってくれていることに感動したよ。返事書いたからね」と言った。
 そして、「安倍政権の下で、戦争への攻撃が進んでいる。黙っていれば威力を発揮するが、そうじゃない。日本の労働者民衆は、赤紙ひとつで戦場にひっぱられた経験を持っている。リアリティがちがう。安倍がなんと言おうと、安倍の攻撃が労働者民衆に苦しみを強いる。そこが見えてしまうことが大きいんだ。そこを怒りとして、爆発させていくんだ」と文昭の話は止まらなかった。
 5月14日。この日は、健康のことを中心に話した。体育館やグランドで一日30分の運動ができるのは、週2~3回だという。ジョキングと卓球をやっている。雨の日やお風呂のある日は、工場の空きスペースで、ストレッチや筋肉トレーニングをやっていると言っていた。祝日や日曜日は、部屋の中で。
 「日常的に歩くことが少ないからね。低体温。アレルギー、不整脈とかあるけど、健康を維持しているよ」と文昭。
 絵は、今回間に合わなかった。くだものの絵を描いたという。後で宅急便で送ってもらうことにした。「チェルノブイリの母と子の絵、四国管区の展示会に出品したのが、3年たったから戻ってきているんだ。いい絵なんだ。手を加えて、9月ぐらいまでに、暁子に渡すようにしたい。展示会で1位になったら、出展をやめ、カレンダー制作に重点を置こうと思っているんだ。なかなか1位にならないんだ。選考する人の好みもあるからね。」「今の気候が一番いい。この状態が続いてくれたらいいんだが。今日も、卓球してきたよ」
 面会は、4月から月5回できるようになったが、予約の関係で実現できるのは、7月からだ。来月は、4回面会する予定だ。