星野暁子さん面会日記
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2018年 1月15日~19日

    若々しかった文昭




1月15日
 翌日の四国地方更生保護委員会への5回目の請願行動に合わせて、兄の治男さん、従兄の誉夫さんといっしょの面会だ。治男さんは、親戚の消息と昨年のヨーロッパ旅行の感想など話した。誉夫さんは、徳島刑務所は文昭の仮釈放の発議をしなかったが、保護委には、やっていない以上再審していることを認めてもらいたいし、思想・信条の自由を認めてほしいと言うつもりだと話した。


 17日
 前日の保護委への請願行動を報告した。岩井弁護士が3人の委員が直接出てきてほしいと迫ったが「事務局が誠意を持って対応している」と答えるだけだったと伝えた。岩井弁護士は、太田達也という学者が「悔悟の情を仮釈放の中心基準にするべきではない」「否認しているという理由で悔悟の情がないと判断すべきではない」と言っていることと、文昭の刑務所での生活は評価されていると訴えたことを報告した。
 私からは、1月からカバンを作る仕事に変わり、デザインも含めて任されることになったのは、文昭が徳島刑務所から信頼されているからだ。カイロの使用について、何回も申し入れを行ってきた文昭が受刑者から感謝されていること等を訴えたと伝えた。
 岩井弁護士の要請に、保護委の側は「委員が受刑者に面接する場合は、あらかじめ連絡します」と答えたことを報告すると、文昭は喜んでいた。

 18日
 文昭が宅下げした絵「世界は一つ、チェコの街並み」を見ながら話した。文昭は「デッサンに6割力を注いだ」「『ヨーロッパの遺産』の写真集を見ながら描いた」「雅美ちゃんがドイツのクルドさんと結婚して、ドイツに住むというからね。国際連帯は進んでいるよ」と言っていた。
 19日
 年賀状は、350通届いた。「年賀状見ただけでも運動の広がりが伝わってくるよ。今年は僕のことを絵画展で知り、それで書いてくれた人が何人もいた」。
 『前進』の青年労働者の座談会で「掃除の仕事も運転手の仕事と同じようになくては成り立たないと、皆で理解を深めていく過程がよかった」と言った。
 ぎっくり腰になってからは、全力疾走はやめてジョギングとストレッチとともに整体に力を入れてやっているという。
 「暁子は休養期間をとって本当によかった。命の伸びやかさ、ゆったりした暁子の魅力が伝わってくる。わだかまりになっていたことを僕にぶつけ、僕もそれに対して謝って二人の出発点を築けている」と文昭。
 元気で若々しく見えた4日間の面会だった。