星野暁子さん面会日記
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2016年 7月11日~15日

   僕らが皆を励ましている

7月11日
 終わったばかりの参議院選挙の報告をした。鈴木達夫さんに1万6187票入ったことを伝えると、「全体の岩盤を削るにはもうひとつだけど、拠点づくりはやれたのではないか」「資本主義が破綻している。資本主義を守る立場の人には絶望だが、新たな社会をつくる労働者にとっては希望の時代だ」「民衆の力を信じてやっていくことが大事だ。それが唯一の希望であり、未来だ」と、文昭は言った。
 暑い中での生活について、「起床時間は6時
40分。できるだけしっかり眠って、起きている時間に集中的にやる。体調のいい状態を保つようにしている」「20年前に自殺者が出たことで、居房の上窓を締めっきりにした。
風は入るけど、暑さが上で充満するんだ」と言った。 私は「和歌山にある大阪刑務所支所の暑さ、寒さは徳島と同じくらい。そこでエアコン3台入れたのだから、徳島刑務所も対処すべきだ」と話した。
 

12日
 「資本主義が壊れている中で、労働者人民の希望は新しい社会の扉をギリギリ開けることにある。自分たちの団結しかない。革命の訴えに1万6200人が立ち上がった。沖縄、フクシマ、東北の怒り大きい。戦争絶対反対、非正規職撤廃の運動を職場や地域につくっていくことだ」。文昭の話は途切れなかった。
13日
 「動労水戸がつくる本の表紙に文昭の絵を使いたいと要請がきている」と話すと、「せっかくだから、やってみたい。福島の自然を写した写真など、差し入れてほしい」と文昭。
 デイズジャパンの表紙に象の花子。花子の死について文昭は「動物園の限界だ。虐待と言える扱いしている。自然に近い形で生きられるようにしてほしい」と、話した。


14日
 今回宅下げした絵。「結婚記念日の日付になっている。仕上がりの良さという点で、今までで一番いい」「沖縄の生命力あふれる風景。フクシマを代表する暁子と、チェルノブイリを代表する女の子を、生命力あふれる沖縄が育んでいる絵なんだ」。「私の表情がいいね」と言うと、文昭はうれしくてたまらないという顔をした。
15日
 10時から、絵画クラブだった。「とうもろこし、おくらをモデルにして描いてきた。そのまま作品にするのではなく、別の絵の中に組み込むことが多い」と言う。
 「結婚30周年は、支えてくれた人が発言してくれたらいい。狩野さん、鎌田夫婦、誉夫さんなど」「座覇さんから久しぶりに手紙。僕のメッセージが輝いていて、それに応える手紙が書けなかったと言っている。自分の弱さが目について、僕に手紙が書けないという手紙が結構ある。田宮星さんから『励まされている』と手紙。僕と暁子が皆を励ましている」と言った。
 最後に「6・19集会の弁護団発言で供述調書に信用性ないことは明らか。検事が証拠開示しないのは、真実が伝わることを恐れているから」と再審の話をし、面会を終えた。