星野暁子さん面会日記
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2016年 5月23日~27日

   5日間の充実した面会

5月23日
 新緑に囲まれた刑務所に着いたのは、3時ぐらいだった。5月14日~16日の沖縄闘争の報告をした。
 15日の私の講演会は120人が集まり、吸い込まれるように話を聞いてくれたことを話した。半数以上が沖縄の参加者であることも伝えた。文昭は「沖縄の思いを自らの魂にしながら、僕らが全存在をかけて、1%のための世の中をひっくり返して99%の人達のために闘っていること、口先だけではないことが、暁子の講演、僕の絵やメッセージを通して伝わったんだ。みんなの共感を得られたんだ」と喜んだ。
 5月の絵は、21日、22日の土日を使って描きあげた。ディズ・ジャパンに載っていたシリアのアレッポで、血だらけの子どもを抱く父親の悲しみが伝わってくる写真を見て描いたと言っていた。
 4時30分、夜明けとともに起きて、いろんな思考をまとめる時間に使っていると言う。
 

 24日
 物販できている動労千葉の永田雅章さんとの交流会があることを伝えた。「動労千葉の切り開いている力がみんなの力になっている。僕も、動労千葉の本を読みながら、必死に自分のものにしていったよ」 東京の動労総連合が結成されることを伝えると、「吉野君、頑張ってほしい。僕の6・5のアピールは、吉野君へのエールなんだ」。
 25日
 今読んでいるものを聞いた。「労働の奪還論のことがあるので、党学校の機関紙を読み返している。講談社の『人間の本性』も読んでいて、人間の共同性について考えているよ」と言った。『朝鮮半島と日本の詩人たち』という本を読んでいると私が言うと、差し入れてほしいとのことだった。
 沖縄で、屋我さんと握手した手が離れなかったと話すと、文昭は「屋我さんは、71年11月10日を同じ思いで闘って、並々ならない共感を持ってくれている」と言った。


 26日
 この日も沖縄のことがメインになった。沖縄での女性暴行事件、「表に出るのは、ごくわずかだ。考えさせられている。基地の県外移設では解決しない。
沖縄の人たちが言っているように、基地そのもの、戦争そのものをなくしていくしかない。国境を越えた団結でなくしていく。それをやりとげる中で解決できる」と文昭。
「受けた傷や苦しみは、希望の中でこそ癒される。希望とは団結だ。人間は持って生まれたものは違うけれど、それを生かしあって豊かにつくりあっていく。労働の奪還とは人間生活の奪還であり、人間の全生命活動の奪還だ。目的意識的に団結していく。団結を力にしてすべてを奪い返していく。未来の話ではなく、今現在の問題だ。今、現在、労働を担うことで共同性を奪い返し、その力を労働者が持っていることを100%確信する。ここでの強制労働、いいチャンスにしている。そういうつもりで、充実させて生きている」
 27日
 ゼネストの話で盛り上がった。久しぶりの5日間の面会。充実した日々だった。