星野暁子さん面会日記
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2016年 3月8日~10日

   京大弾圧6学生を激励

 3月8日
 この日は濃霧のため飛行機が欠航。羽田からひき返すしかなく、徳島へ行くことはできなかった。
 

 9日
 会うなり「電報読んだ?」と聞いた。「電報が来ているのは知っているけど、読むのは今日の夜になる。濃霧のことはテレビでやっていたからね」。心配はしたけれど、夕方のニュースを見て、それで来れなかったんだろうと思ったようだ。
 文昭が、渋谷事件の現場である十字路の中央にいた時、車のフロントガラスが光るのを見たという話になった。「皆川学さんや永田さんが現場検証をやってくれたことがわかってうれしかった」。熱の入った再審についての話が続いた。
 沖縄で、5月はじめに星野絵画展をやる。2万4000枚ビラをつくった。5月15日には、いつものような交流集会ではなく、100人規模の星野集会を開くことを伝えた。

 10日
 文昭が宅下げしてくれた「辺野古の浜、沖縄の姉妹」と題された絵を見ながらの面会。 2月19日に京都の伊藤美子さんが差し入れてくれた写真集「沖縄ワンブルー」と、宮城の長谷周子さんが差し入れてくれた写真集「沖縄が教えてくれたもの」を参考にして描いたという。「狩野七夏ちゃん、ハピちゃんの子どもの頃を思い出しながら描いた。2日間かけて描いた。自分としてもよく描けていると思う」と文昭。
 京大反戦ストライキの件で逮捕された6人の全学連の学生にメッセージをもらった。
「京大が告訴しなければ逮捕もなかった。同学会の内容は京大全体を獲得できるものになっている。ストップしなければ大変なことになってしまうと焦りにかられた弾圧だ。僕らも学生の時、5人集まれば逮捕。そういう状況から出発したんだ。頑張ってほしい」
 徳島刑務所の墨塗りについての話になった。「奪還」と書くと、消されるようになっている。「実力でとり戻すという意味あいにとるんだね」と私が言った。「僕が徳島刑務所に来たとき、同じようなことを問題にされたけれど、問題ないということになっていた。今徳島刑務所は、過敏になっている」
袴田巌さんを撮った金聖雄監督のドキュメント映画「夢の間の世の中」は感動的な映画であることを私が話した。「拘禁によって病気になっているわけだから、出れば、時間をかけて自分をとり戻すことはできるんだ」と文昭が言った。
 平塚の絵画展の報告を清水礼子さんからもらったと言っていた。「300人の来場で、絵と詩を見て、みんな涙を流して『ありがとうございました』って言ってくれたってあったよ。暁子と僕の闘いとして始まったけど、今一人ひとりの星野闘争になっているね」
 爆取でっち上げ弾圧で、最高栽で有罪が確定した十亀弘史さんが、「僕にとっての解放とは、文昭さん、暁子さんといっしょに生きることだ」と言っていたことを伝えた。
 体調はいいようだ。「このところ、暖かかったから」と文昭は言って、2日目の面会を終えた。