星野暁子さん面会日記
TOPページへ!
2012年 10月10日~13日

 希望と愛情をもっていっしょに生きていきたい
   郵政非正規ユニオン委員長
      齋藤裕介さんが面会行動

 10月10日、この日の面会・差し入れ行動は、郵政非正規ユニオン委員長の齋藤裕介君をはじめ10名で行った。若者を代表して、裕介君が面会を申し込んだが、刑務所当局は不当にも拒否してきた(この経緯と抗議の闘いは6面をご参照下さい)。抗議の間、他の人たちは、差し入れを行ない、増上さんは、プリズン・ウォークで、刑務所の回りを練り歩いた。
 私ひとりでの面会になった。文昭は、会うなり、「一時間、待たされたよ。ねばっているんだろうなと思った」と言った。どんな状況だったかを伝えると、文昭は、まるで、裕介君が目の前にいるかのように、しゃべりだした。「非正規の労働者が、立ち上がるかどうかは、みんなが立ち上がるかどうかのメルクマールになっている。いっきにはいかないとしても火種が広がっている。沖縄の富田晋君も、非正規の組合が作れたといっている。動労千葉の闘いを中心にしながら、反原発の闘いと一体に、全国の非正規が立ち上がっていく情勢だ。齋藤裕介君の闘いに励まされている人はたくさんいる。頑張ってほしい」。

 11日、2日目の面会だ。「明日は、運動会なんだ。阿波踊りの小学生とか幼稚園の子どもとか暁子もみれるかもしれない。僕は出ないから、面会は大丈夫だ」と文昭。話しが、昨日のことに及ぶと「今の攻撃は、非正規を9割にしていくというものだ。政府は、押していけば通用すると思っている。これ以上、労働者に犠牲を強いさせない流れをつくっていくことが重要だ」と文昭。
 10・7三里塚集会の報告をし、北原さんも元気だったことを伝えた。「耕作権を否定する。裁判所に否定させるとんでもないやり方だ。10・7集会は、生きる権利を奪うことが、そう簡単にまかり通るものではないことを示した。暁子の発言、松尾君がピカ一だと言ってた」と、文昭。


 余裕を持って全てに向き合っている

 話は、この間の「心の余裕」の話題になった。「暁子に、心の余裕を大切にしようと言ってきたけど、自分にとって必要だった。無期の中で、展望が見えてこない中で、不安、焦り、余裕のなさがあった。今、余裕をもってすべてに向き合ってとらえかえすことができるようになっていることが、一番変わったところだ。暁子の飛躍を見て、これでやっていけると思ったんだ」と文昭。 面会の最後に、9・28補充書提出とデモの報告をした。

 12日、面会3日目。運動会は、雨で中止になった。「面会日記、好評だね。力をもらったと言う人、たくさんいる。一番過酷な弾圧を受けながら、乗り越えて、ひっくり返して豊かな内容をつくっていることに、みんな感動しているんだ」
 「カレンダーの詩の方はね。他の詩もいいけど。座覇さんを取材した『うりずん』一番よかった。全部許可になっていないから、読んでから感想を書くよ。今年は、絵より詩の方がいいという人もいるかもしれない。その方がうれしいんだ」と文昭。「絵の方は、徐々によくなっている」と言った。文昭の「被災地3部作」に合わせた詩をつくるために、取材をしたが、文昭にはそれはできない。獄中で描く制約の大きさを痛感した制作でもあった。
 「社会と未来を作っていくのは、労働者自身だ。みんなを信頼して、人間の未来に、希望と愛情をもって、暁子との愛を感じながら、いっしょに生きていきたい。それを謳歌するような、11・4、11・23にしていきたい。外注化が強行されたことを、覆すことから未来を開いていくことができる。強行されたところから、本物の闘いがはじまる。本物の団結した力を作って社会を変えていく。動労千葉、動労水戸にも、そういう気持ちで闘ってほしい。僕らも、そういう気持ちで無期と闘っている」と文昭は言って、3日目の面会を終えた。