星野暁子さん面会日記
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2018年 7月2日~4日
  労働者は必ず立ち上がる


 7月2日
 1カ月ぶりに会う文昭、「疲れはとれている。元気だよ」とのこと。 「監査官への不服申し立てで、懲罰のことを言おうと思っている。カバン作りの責任者として決められ、その責任をとって完成させたことに対し、本来なら賞与を与えていいのに、ちょとしたミスで逆に降格させたことは、矯正施設としてやってはならないことだ。
 以前、ゴキブリを踏み、その足を洗っただけで20日間の懲罰になった時、アムネスティが取り組んで、法務省から『刑務所で、社会常識とあまりに反するようなことはやってはならない』という通達が出され、それ以降の処遇に大きな役割を果たした。今回は、あの時と同じくらいなことだ」と文昭は言った。
 7・1国鉄集会の報告をした。「文昭のアピール、間に合ったよ。横須賀の教育労働者が『子どもたちは、教育によって押さえ込まれ、学校を卒業しても展望が見えない。子どもたちが未来に希望が持てる社会をつくるのが、改憲・戦争阻止大行進の目標だ』と話していた」と伝えた。



 3日
 文昭の今月の絵「暁子と訪れる、沖縄阿嘉島の海」を前にして話した。「前に沖縄の海を描いた時は、海は描けたけど、空と風景はもうひとつだった。今回は空と風景にも力を入れたんだ。海は想像力で描いているんだ」と文昭。
 先月の絵「ロヒンギャの少女」の話になった。文昭は「『きっと戦争のない社会をつくることができるからね』と呼びかけながら描いたんだ」と言った。「詩は、家族を失い、何のために生きるのかを訴えるものになった。ロヒンギャの人たちは、今、本当に絶望状態に置かれている」と私が言った。
 文昭は「今の世界の情勢の中で、戦争をしている国の労働者民衆が立ち上がっていることが大きい」と言った。「アメリカだって、教育労働者が立ち上がっている」と私。
 文昭は「必ず労働者民衆は立ち上がるという確信を持つことが大事だ。星野の運動の中でも、沖縄とか新潟とか、いい状況が生まれてきている」「星野の闘いは、沖縄の人たちが本当に求めている闘いだと思う。星野の絵画展に来てくれた人が、改憲反対の学習会に参加している」と私が言った。「星野に関心を持ってくれた人が、改憲反対の運動を担うこと、うれしいよ」と文昭は言った。

 4日
 文昭が「川村しのさんが、暁子が僕と結婚したことを後悔したことがないと言ってたことに、励まされたと書いてたよ」と言い、3日目の面会を終えた。