2021年2月7日                    
全国労働組合交流センター第28回定期全国総会決議

星野文昭さんの国賠闘争に勝利し、無実の大坂正明さんを取り戻そう

 星野文昭さんが国家権力に虐殺されて1年8ケ月が経ちました。星野さんを失った悲しみはいまだ消えさることはありません。しかし、「自分が星野文昭になる」と決意した星野暁子さんを先頭にして、星野闘争の新たな歩みが始まりました。私たちも星野文昭さんが生涯をかけて闘ったすべてを引き継ぎ、共に闘う決意です。
 何より、星野さんはなぜ命を奪われたのか、真実を明らかにする国家賠償請求訴訟を闘うことです。国賠訴訟は昨年までにすでに第3回口頭弁論を終えて、いよいよ本格的な攻防に入っています。争点のひとつは告知しなかったこと。そしてもうひとつは、術後にまともなケアをせずに文昭さんを放置した東日本成人矯正医療センターの医療過誤の問題です。なにより、徳島刑務所は、更生保護委員会に対し、仮釈放の審理事項である「心身の状況」に「変動が生じたときは、速やかに」報告する法律上の義務があります。刑務所が法令に背いてまで更生保護委員会に報告せず、文昭さんにさえ告知しなかったのは、仮釈放審理に影響を与えないためであったと断じざるを得ません。星野さんを獄死させた責任は、国と徳島刑務所にありまず。また、コロナで明らかになった医療崩壊の現実はいまや社会問題となっています。「医療は社会保障」であり、刑務所医療の非人間性はいまこそ正されなければなりません。絵画展をやり、裁判を闘い、法務省を取り巻くデモで人々の怒りとつながり、10万、100万の決起を作り出しましょう。
 星野暁子さんは新たな闘いの開始にあたって「みんなで星野文昭になろう」と訴えました。星野文昭さんが生涯をかけて訴えたことは「人間が人間らしく生きていける社会をつくる」ことです。この闘いは、コロナ禍で全世界の労働者の求めるものとなりました。日本においても、40年にわたって吹き荒れた新自由主義に対する怒りは確実に圧力を高めて、社会的な力となって登場する時を待っています。文昭さんの遺志を引き継ぎ、声を上げて闘うこと、何より、沖縄の怒りとつながり、基地撤去、改憲・戦争に突き進む菅政権を打倒することが「星野文昭になること」です。
 さらに、星野文昭さんとともに71年11・14渋谷闘争を闘い、でっち上げ弾圧された大坂正明さんを取り戻す闘いは、新たに始まった星野闘争と一体です。大坂さんの闘いは、辺野古新基地建設反対の闘いであり、事実上の「星野再審」闘争でもありまず。また、東京拘置所は、大坂さんが鼻のポリープの手術を申し出ているにもかかわらず、これを不許可にしています。全国で「要望書」を集め、手術を実現させましょう。東拘を包囲するデモを実現し、大坂正明さんを取り戻そう。
資本・権力との非和解の闘いを貫き、2021年を星野さん、大坂さんとともに労勤者が主人公となる社会を実現するために全力で闘いましょう。
    2021年2月7日 全国労働組合交流センター第28回定期全国総会



 
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