2020年9月4日   全国水平同盟杉並支部第8回大会


星野国賠訴訟、大坂裁判の勝利をともに闘う決議

 沖縄闘争を闘い、44年間の不屈の獄中闘争を貫いた星野文昭さんが昨年5月30日無念に逝去もされました。星野さんの獄死に、心の底から怒りを覚えます。
 なぜ、星野さんは獄死させられたのか。なぜ星野さんの命が奪われたのか、国家賠償請求訴訟で、徹底的に明らかにされなければなりません。
 6月22日、国家賠償請訴訟の第1回口頭弁論が行われました。星野さんの獄死は殺人にも等しい国家犯罪です。冒頭意見陳述で星野暁子さんは「文昭の死の真実を暴き出し、文昭の死を私とみんなに取り戻したい。それを通して人権侵害が日常化している獄中医療を変革したい」と述べました。星野さんの獄死の責任を問い、日本の獄中制度の非人間性を告発し、変革する闘いが始まりました。
 徳島刑務所は、2018年6月の星野さんの血液検査で肝臓の数値が前年の倍になったのに無視しました。8月22日、星野さんは激しい腹痛で倒れ、その後体重の減少が続きました。家族と弁護団が精密検査を求めましたが、放置しましました。翌年3月1日のエコー検査で肝臓に巨大なガンを確認しながら本人にも家族にも知らせませんでした。このとき「仮釈放」の審理を行っていた四国更正保護委員会にも報告せず、「仮釈放」は却下されました。徳島刑務所は星野さんを「仮釈放」させないために、星野さんの病状を隠蔽し、病状を進行・悪化させたのです。
 5月28日、移監された東日本成人矯正医療センター(医療刑務所)で肝臓ガンの切除手術が行われました。しかし術後、大量の出血があったにもかかわらず、医療刑務所は放置し、星野さんを死に至らしめたのです。
 8月22日の第2回口頭弁論では、エコー検査が行われた3月1日から医療刑務所に移監された4月18日までの47日間に何があったのかを明らかにすることを国に求めました。事実関係の証拠隠しは許されません。星野さんの命を奪った権力犯罪を国賠訴訟で徹底的に明らかにし、責任をとらせましょう。
 1971年11月、星野文昭さんと共に沖縄返還批准阻止闘争を闘った大坂正明さんの裁判が来年にも始まります。大坂さんは46年間もデッチあげ指名手配され、2017年5月不当逮捕、翌月デッチあげの「殺人罪」で起訴されました。証拠は星野さんと同じく、未成年の学生に「自白」を迫った「供述調書」しかなく、物的証拠はありません。なおかつ重要な「供述調書」が失われていることも判明しています。半世紀も前の事件で関係者の記憶も失われており、本来なら「免訴」とすべきであり、国家権力による意図的な公訴権の乱用です。
 大坂さんの裁判闘争の勝利が、星野さんの再審・無罪に繋がります。無実の大坂正明さんの裁判を支援し、大坂さんを無罪で奪還しましょう。東京拘置所に大坂さんの鼻の治療を行わせよう。接見禁止を解除させよう。
 57年間、無実を訴え権力犯罪と不屈に闘う石川一雄さんの再審勝利とともに、星野さんの国賠闘争、大坂さんの裁判闘争の勝利をかち取りましょう!
         2020年9月4日         全国水平同盟杉並支部第8回大会参加者一同



 
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