国鉄水戸動力車労働組合
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  安倍改憲政権打倒!「全証拠開示大運動」で獄中三九年、
      無実の星野文昭さんを取り戻す決議


 2年前の2011年「3・11」、一瞬にしてすべてを奪う大震災は私たちが生きる意味を根本から問いかけました。そして同時に発生した空前の原発事故は、戦後体制の嘘とりわけ「競争原理」「市場原理」で目先の利益を追求する資本主義社会と労働者大衆の関係の根本的非和解性を突き出しました。「新自由主義」の世界的展開は、2008年を明示な転換点として世界恐慌に転化し、大失業と国家・地方財政の破綻で生きられなくなった膨大な人々が世界中でデモやゼネストに立ち上がっています。特に昨年は、ヨーロッパ危機として激しく展開しました。日本においても「3・11」を契機に、かつてない規模と深さで人々が真剣に考え、行動に立ち上がっています。昨年は「原発再稼働」の暴挙に対して数万の首相官邸包囲デモが行われ、7・16には十万人集会が実現しています。そして、年末の総選挙では、すべての既成政党と政治家に対して「棄権」と200万票の無効票がたたき付けられると共に、杉並で告示日に立候補した山本太郎氏に短期間の内に7万票の支持が寄せられています。「民意」は真実と社会変革の方向性を求めています。<br>

 戦後資本主義体制と労働者大衆の非和解性の端的な表現が、安倍自民党政権です。比例区票2割の得票で8割の議席を独占した安倍内閣は、戦争と労働組合破壊、大資本救済のための増税と財政投入、原発再稼働・増設を強行するために憲法改悪を据えきった反動内閣です。「3・11」の衝撃を深く経験した日本の労働者階級大衆、さらには「基地廃止」どころかオスプレイを強行配備された沖縄の人々と全く相容れません。日本帝国主義資本と安倍内閣の延命政策には、階級的衝突が不可避です。それ故、「領土問題」や「中国脅威論」で労働者階級大衆の分断と国家主義への動員が図られると共に、警察、軍隊、監獄という国家暴力の超法規的発動が狙われています。</SPAN><SPAN

 1971年11月、沖縄に戦争と基地を強制するためのペテン的「返還」に反対して「安保・沖縄闘争」が闘われました。沖縄で、そして本土で巨大な規模で青年や学生が立ち上がり歴史的な実力阻止闘争が闘われました。その過程で機動隊の暴力で女性教育労働者が亡くなり、デモ隊の反撃で機動隊員1名が亡くなっています。国家権力は、教育労働者の殺害は不問にして、機動隊員殺害の「実行者」をデモ隊全体の責任者である星野文昭さんに仕立て上げ4年後の1975年にでっち上げ逮捕します。そして一審で死刑を求刑して懲役20年判決、さらに二審で無期懲役が確定し、これを確定判決として以来39年間という長期間獄中に幽閉し獄死させようとしています。世界でも例を見ないえん罪政治犯の長期投獄です。
 いまや戦後体制の危機と崩壊は、警察、検察、司法権力の危機と腐敗としても激しく露呈しています。えん罪やでっち上げが次々と暴かれています。とんでもないことにえん罪が暴かれる前に「処刑」を強行した例さえあります。星野さんの場合にも、事件当日の実行者と服の色が明らかに違うなどの決定的証拠があるにもかかわらず、再審を棄却し続けています。星野さんへの無期攻撃・獄死攻撃とは、まさにこれから立ち上がろうとする人々への見せしめなのです。ですから、過去の問題や、人権一般の問題ではなく現在の私たちの問題でありこれからの世代に向けてかけられている攻撃です。

 動労水戸は、労働者として人間として誇り高く生き、労働組合の団結を守り抜いてきました。どんなに厳しくても折れない生き様の土台に、星野さんの不屈の闘いが座っています。それが階級性ということです。昨年2月5日の徳島刑務所包囲闘争にも青年組合員と共に立ち上がりました。検察が握っている全証拠を開示せよという要求は、余りにも当然な要求です。しかし、えん罪の発覚と労働者大衆の決起を恐れる権力が、素直に従うことなどありません。まさにそこに階級闘争の火点があります。「全証拠開示」を全社会的な問題にすること、とりわけ労働者と労働組合自身の闘いに転化できたとき、動かないと思われてきた扉が動きます。不可能を可能としてきた動労水戸の団結を基軸に、2013年を安倍政権打倒・星野奪還の決定的年にしよう!


 右決議する。
 2013年1月13日

                         国鉄水戸動力車労働組合第三一回定期大会
 




 
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