全国労働組合交流センター第20回定期全国総会
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     星野文昭さんを取り戻すために、
            全証拠開示署名運動に取り組む決議


 昨年2月5日、私たちは600名の隊列で徳島刑務所包囲デモを闘いました。星野文昭さんが38年間も閉じこめられている徳島刑務所に肉薄し、「星野さんを取り戻すぞ」と声を限りに叫び続けました。私たちの声は獄壁を越えて星野さんに直接届き、星野さんは「集団面会を実現したようだった」とおっしゃってくださいました。デモに参加した誰もが「こんな刑務所の壁はうち破れる」と確信した闘いでした。この1年、あの感動を忘れたことはありません。
 星野さんは今なお厳寒の刑務所で闘い抜いています。刑務所は湯たんぽや携帯カイロの使用を禁じ、友人面会も拒否し続けています。しかし、星野文昭さんと暁子さんがともに生きてきた日々は、見せしめとしての38年ではなく、それをひっくり返し、日々無期攻撃に勝利してきた38年として輝いています。
こうした闘いに追いつめられ、昨年3月30日、東京高裁は第2次再審請求を棄却しました。しかし、闘いの中で、星野さんを有罪とした決定的根拠が崩れ始めています。
 ひとつは、有罪判決の決定的証拠とされた服の色の供述です。「きつね色の服」を着た人物が機動隊を殴っており、それが星野さんだとされていました。しかし、星野さんのその時の服の色は「薄青色」であったことを最高裁も認めています。
 また、第2次再審棄却決定で裁判所は、「取り調べにおける誘導は不当な誘導でない限り許される」と言っています。彼らの言う「取り調べにおける誘導」とは、連日12時間もの長時間、多いときは5人の警察官で一人を取り囲み、「殴打者は星野」だと認めるまで攻め続けるというものです。証拠とされた6人の「供述」は検察・警察によってねつ造されたものです。唯一の「証拠」が、権力の不当な取り調べによって得られたものであるということを認めざるを得ないところまで裁判所を追い込んでいます。
 再審を開始させ、星野さん奪還に必要なことは、広範な労働者階級の決起です。
全国再審連絡会議から全証拠開示大運動が提起され、力強い闘いが始まっています。
検察は星野さんをでっち上げるためにねつ造した「供述調書」だけを証拠として提出し、無実を証明する証拠は隠しています。国家権力・司法によるこのような不正義・人権侵害を断じて認めるわけにはいきません。
 私たちは「全証拠開示要求の署名運動」に全力で取り組みます。
 労働者の怒りは社会にあふれ、時代は大きく動き始めています。福島を先頭にした反原発の闘い、オスプレイ配備強行と辺野古新基地建設に反対して闘う沖縄の闘い、限度をこえた解雇・賃下げ・非正規職化に対する青年労働者の闘いが、国家・資本と非和解的に激突し、労働者民衆の団結した闘いで「命より金」の資本主義社会を終わらせ、誰もが人間らしく生きられる社会を実現するまで発展しようとしています。星野さんの国家権力に対する38年の不屈の闘いはこうした闘いとひとつです。
職場の仲間、地域の労働組合、あらゆる人々に訴えて、大々的な署名運動にうって出よう。全証拠開示大運動をつくり出し、必ずや星野さんの解放を勝ち取ろう。
 2013年を星野さん奪還の年とするために全力を尽くそう。「全証拠開示」を労働者と労働組合の闘いにして、星野再審を勝ち取ろう。
 右決議する。
 2013年3月10日 
             全国労働組合交流センター第20回定期全国総会





 
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