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  7月3日~31日 佐賀県・鳥栖市
                    星野さんを取り戻す会・九州 野中宏樹

会場に来てくれた小さな来会者と大切な会話

 7月1日から31日までの1カ月間、九州・佐賀県にある鳥栖キリスト教会で星野文昭さんの「小さな絵画展2018年夏」を開催しました。星野さんの絵画展を教会で開催するのは3回目になります。7月14日には、「取り戻す会・九州」の秋山勝行さんを招いて学習会も開催しました。
 教会の会堂の壁に展示された星野さんの絵と、そこに添えられた妻・暁子さんの詩、1カ月間も展示していると、まるで当たり前の風景のようになじんでゆきました。けれども、その絵が描かれたのは獄中であり、しかもこの酷暑の中であるという異常さも、いつもずっと感じながら過ごす日々でした。
 今回2人の小学生が絵を見に来てくれました。彼らはじっと絵に見入ってから「きれい…」とまず開口一番言ってくれました。私が「この絵を描いたのは星野文昭さんといってね。いわれのない罪を着せられているんだよ。星野さんがずっと『自分はやっていません』と言っているのに、40年以上も牢屋に入れられて、出してもらえないんだよ」と言うと、「えっ、そんな、かわいそう、ひどい!」と2人は悲しそうな表情になりました。そんな理不尽な事がこの国では平気でまかりとおっているのだ、という事を子どもに伝えるのは大切な事だと心から思いました。
 「でも星野さんの絵はきれいでしょう。心が折れていないしるしだね」と子どもたちと語り合いました。最後に「早く出してあげれば良いのに」と一人の子がつぶやきました。本当にそうだと思います。星野さんが一日も早く解放される日が来る事を願って、小さな来会者と過ごした暑い夏の一日でした。