第2次再審請求 異議審 意見書提出 2015年3月13日
星野文昭さんと再審弁護団は3月13日、東京高裁第12刑事部に星野さん無実の新証拠(三宅鑑定意見書)と『意見書』を提出した。再審闘争の決定的な段階への突入である。 沖縄闘争当日の1971年11月14日、星野さんの率いるデモ隊が「殴打現場」を通過後に撮影された写真の中に、白い紙に巻かれた鉄パイプを持つ星野さんの写真があった。警察官一郎丸角治が撮影した写真で、第2次再審請求審で証拠開示させたものである。その鉄パイプは汚れも破損もなく真っ白で、殴打の痕跡など一切無い。 ところがこの写真を新証拠として突きつけられた東京高裁第11刑事部・若原正樹裁判長は、写真の解析を行いもせずに、「鉄パイプの表面には不鮮明ながら損傷らしき痕跡が確認される」と、予断に基づく勝手な認定で第2次再審請求を棄却した。全く許せない決定である。 弁護団は、直ちに異議を申し立て、解析を行うため写真ネガの開示を求めた。そして昨年7月、ネガの高精度スキャニングデータの交付を勝ち取り、このデータに基づく写真鑑定を、画像解析の専門家である三宅洋一千葉大学名誉教授に依頼した。 星野さんが手に持つ鉄パイプには、一本の環状の影が写っている。三宅名誉教授は、これは「一定幅の環状の線」であり、その線の幅には変化はなく、規則性を有するものであって、殴打によって生じる「損傷らしき痕跡」というような不規則性がないことを明らかにした。そして「環状の線は、鉄パイプを梱包していた紙のズレ、あるいは紙の剥がれにより生じたと考えることも出来る。」と述べている。 三宅「鑑定意見書」によって、「一郎丸写真」は星野さんが機動隊員を殴打していないことを示す決定的な証拠であることがあきらかになった東京高裁は直ちに再審を開始せよ。 弁護団「意見書」は、三宅「鑑定意見書」で確定判決をグラグラにさせた上で、現場目撃者11名の供述調書の開示を強く求めている。 検察官は、第三者の目撃者は「わずかの時間目撃しただけ」、「異常な現場での目撃」だったから「観察対象事項に関する記銘度等において相当限定的にならざるを得ない」という屁理屈で、11名の供述調書の開示を拒否している。 11名の民間人目撃者は、現場を近くで目撃し、当日あるいは事件から日を置かず語っていることが明らかになっている。記憶の新鮮な時期に、捜査官の誘導もない状態で客観的に供述しているのだ。 この第三者の目撃供述が開示されれば、星野さんが殴打現場にいなかった事実が必ず明らかになる。 検察は11名の現場目撃者の供述調書を直ちに開示せよ。更に検察庁の倉庫にある全証拠を開示せよ。 検察・警察の「捜査」記録などによって、星野さんをデッチあげた国家犯罪の全貌が明らかになることは間違いない。全証拠開示100万人署名の大運動をたたかおう。全国各地での連鎖集会と絵画展で広範な労働者民衆と結合し、9・6徳島刑務所包囲デモへ攻め上ろう。 |