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FumiAkiko Calendar 2016





面会、会話のひとときの暁子

   面会室(パートⅢ)


床屋に かかったようにきれいに
まあるく 刈られた つつじの本々が 並ぶ
 「5番ヘ!」
バリヤフリーの 唯一の部屋だ

 「ゆかりちゃんが あなたを
イケメンで 素敵な人だって 言ったこと
受けて いたよ」と 私が言ったら
 「自分を そんなふうに 自覚したことは
一度もない 人間的魅力が あるということだろうから
うれしいよ」と文昭。

手紙も はがきも
9・6徳島刑務所包囲デモに 関するものは
全部 墨塗り
新聞は 切り取られている という あなたに
あの 高揚感を もう一度 伝えた

「獄壁が 薄くなったことを 感じるよ
みんなとの 一体感を 感じてるよ」
と文昭は 言った

そんな星野と 職場や地域での一体感を
みんな 本当に つかんで
「街」の二人が、叫んだように
星野の闘いを 自らの魂として
星野に 続くぞ と
みんな その思いを 共有しての
感動だったのだ

そして 国会前へと 感動は 続いた

あっという問の
30分の 楽しい 語らい
明日も 会えるという
安堵感が あった




 保養の一日
 

浜辺を かけっこ しよう
素足の 足に
冷たい 海水の感触
気持ちが いい

家に 帰つたら
外には 出てはいけないと
お母さんから 言われるけど

ここなら
大声を 出しても
走り回つても
注意する人はいない

ここなら
福島の今を 話しても
真剣に 耳を 傾けてくれる人ばかりだ

ここなら
友だち 10人 作つて
今度は 私も
スタッフに なるんだ



 

  福島、今をともに生きる


福島、JR只見線の春


 只見線の春

満開の桜の中を走る 電車
人々の足として

大切にされてきた 線路が

今は 使えず

復旧を待つ 人々の思いを

そのままに

5年目の 春を 迎える



 インドの姉弟

大きくなった  弟だけど
母さんになったかのように
抱き上げると
赤ん坊のように  素直になるの

働きに 出ている
母さんに 代わって
全部 私か 面倒をみてる
食事を作って
寝かしつけるのも 私だから
「チイママ」って
弟は 私のことを 呼ぶわ

友だちは みんな働いているから
学校に 行ける 私は
いい方だって 母さんは 言うの

弟を おんぶして 学校に行くのは
恥ずかしかったけど
弟が 笑顔だと
私も うれしいの


 

  インドの姉弟、笑顔の力・生命の力


沖縄、地熱然く


 エイサー

太鼓を たたいて
エイサーが 始まると
自然に 身体は 動き出す
踊り始めた 人々の
あいの手
なつかしい
ともに 生きる思い
心に刻んで 生命の リズムを
呼び起こす




 インドネシア 洗濯の帰り


お天気の日
みんなの 洗濯物を 持つて
小舟を 漕ぎ出す
それは 私の仕事だから
きれいな 水が 流れる場所を
私は 知っているから
山のような洗濯物も
苦には ならない
 

インドネシア漂海民・バジョの少女、洗濯の帰り


心と心をつなぐムクゲとバラ

 2015・9 国会前
 

「安倍は やめろ」
「戦争 反対!」

雨の中 集まった 老若男女
声限りに 叫ぶ
国会前

誰かの 声のもとに
鉄柵は はずされ
あふれ出した 人々が
車道 いっぱいに 広かった

警察官が
「手ををあげている君、逮捕!」
と言うと 周りの人が みんな手をあげて
一人を 守った




見知らぬ人々の中に
連帯感が生まれ
コールは さらに 高まった
「戦争法案! 絶対反対!」
気づいた以上 ここからは ひけない
法案が 通ったとしても
ここからは ひけない
みんなの 顔に あったのは
その決意であり
立ち上がる中で
社会を 作っていくのだという
明るさだった



  母と行くゆり園


母を車椅子に乗せて
ゆり園を めぐってから
何年に なるだろう

「暁子と いっしよに 家に帰る」
かなわぬ 思いを 言う母に
「早く 帰れるように
点滴を やめられるように
しようね」と話しかける

文昭と母が いっしよに
ゆり園を 訪れる日は 来るだろうか?
「必ず 来る」という
文昭の声が 聞こえてきそうだ

「生きてきて よかった」
その一言が 聞きたくて
母の 寝顔を じっと 見つめる

 

米沢の近く、暁子とお母さんと行くゆり園



暁子、チェルノブイリの思い・福島の思いを抱きしめて


 9・6徳島刑務所包囲デモ
   (パートⅡ)

小雨まじりの 天気の中
フ20名の デモ隊が
徳島刑務所への 坂道を 練り歩いた

正門前には 巨大な 文昭のパネルが 立てられ
デモ隊を 迎えた
インターを歌い ソリダリティを歌った

「文昭、みんなで 迎えに来たよ
明日、面会に 行きますからね」
私は、マイクを持って 叫んだ

「星野さん 元気ですか?」
「みんな 元気ですよ」
「必ず とり戻します」
「身体を壊さず 頑張りましょう」
「受刑者の皆さん 頑張ってください」
みんなで 泣きながら 叫んだ






この涙は 悲しみの涙ではなく
感動の涙であり
文昭の魂を自らのものとして
ひとつになって 続いて 闘おうという
狼煙の 涙だ

大きな 大きな 団結が
ここで 作られたのだ




  国会前


機動隊の 制御を 打ち破つて
車道に 広がることが 目標にされた
国会前
数万の人々が 連日 結集した

あふれ出す 人々の中から
リーダーが 生まれ
鉄柵は 断ち切られ
人々は 車道へと あふれ出した
25人の 逮捕者を 出しながら
ひるむ人は いなか⊃た

80歳の女性が
鉄柵の間のロープを切るための
カッターナイフを 所持していたというので
逮捕された

小石を たくさん 詰め込んだザックを
背負っていた人も いたという 国会前

闘いは これからだ
あきらめない
みんなの 未来が かかっているのだ

 

戦火を生きる


心あたたあまる時間



 世界の子どもたち

かけっこだ!
かくれんばだ!
鬼は 誰だ!
湖の 端から端まで
走り回り
お腹をすかせて
ムシャムシヤと
昼食を ほおばり
外ヘ! 湖ヘ!
走り抜ける
世界の 子どもたち
幸せな 日々に




  クリスマスイブの日に
 

クリスマスイブの日、
あなたが 描いてくれた 花々の絵と
同じ 花束を 作つてみた

向き合う あなたに ワインをすすめ
一人で 二人の イブの日は
私を 暖める 花々に
心が 満たされる

愛の思いの 深さを
もし ものさしで 計れるなら
文昭の愛に 勝る人は
いないのでは ないかしら

もし 私の愛を ものさしで 計れたら
ぴったりと 同じくらいの 深さで
愛していたい

訪れる 冬に
あなたの 身体を 暖めたい




面会の、笑顔いっぱいの暁子