1971年11・14沖縄闘争を闘い「殺人罪」をでっち上げられた大坂正明さんの裁判が1月10日(11回)、2月6(12回)、7日(13回)と東京地裁刑事第4部(高橋康明裁判長)で開かれました。
昨年の闘いで検事側証人として出廷したデモ参加者らは「大坂さんとは初対面」「供述調書は検事の作文」と決定的な証言をしました。また、「大坂さんを見た」という供述調書を維持したAR証人は、大坂さんと面識を得たとする場面を新たにつくり変えるなど、「供述」に何の信用性もないことが明らかになりました。
第11回公判は「星野、大坂、奥深山が死亡した警察官を殴打していた」というでっち上げ供述調書を数多く作成した当時の取調検事・中津川彰は体調不良で不出頭。中津川の証人調べは3月7日(火)になりました。
第12、13回公判は弁護側証人として2人の心理学者が証言台に立ち、供述調書に信用性がないことを心理学的知見から科学的に明らかにしました。目撃供述研究の第一人者である厳島行雄先生(人間環境大学教授)は、人間の記憶のメカニズムを説明。そして大坂さんについて供述したARらの調書を具体的に分析し、「供述は真実の記憶に基づかないもの」であると明快に断じました。駿河台大学元教授の原聰先生は、大坂さんを特定した人物識別手続きが「単独面通し」と呼ばれる著しく妥当性にかけたものであること、供述者に対して捜査官が「被疑者名」を教えるなど強い誘導が疑われ、信用できないことを暴きました。2人の証言を通じて、でっち上げ調書が作られる過程がますます鮮明になりました。

東京地裁前街宣(2月6日) |
長期勾留が続く大坂さんは今年に入り顔面神経麻痺を発症し、11回公判は体調不良をおして闘い抜きました。回復が遅れ心配しましたが、2月の公判では元気な姿を見せ、安心しました。大坂さんの体調不良はすべて、長期勾留と接見禁止が原因です。裁判所は直ちに接見禁止を解除しろ!
2月28日、大坂救援会は東京地裁への申入行動を闘います。昼休み、東京地裁前に集まろう。
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星野新聞第136号 掲載
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