星野文昭さんの命を奪われてから3年半、2023年の新年にあたり、私たちは星野闘争が新たな飛躍の年を迎えていることを確信しています。
それは2月24日ウクライナ戦争が始まり、新たな戦争の時代へと大きく転換した昨年、不屈の生涯を貫いた星野さんをいかに引き継ぐのか、1年間の激闘を経て手にした決意なのです。 それは11月27日の星野・大坂全国集会で狩野満男共同代表のあいさつで鮮明に打ち出されました。岸田政権はウクライナ戦争への実質的な参戦国としてNATO会議に参加し、果てしない軍備拡大の道に踏み出しました。今や日本列島とりわけ沖縄南西諸島は台湾有事=対中国侵略戦争の前線基地として日々基地が増強され、再び戦場になろうとしているのです。 半世紀前に沖縄闘争に命をかけて立ち上がり、報復のでっち上げ無期攻撃を受けながらも不屈に獄中で自己を貫いた星野さんの生き方こそ、沖縄を戦場にして中国侵略戦争に踏み出そうとしている岸田政権と闘う指針です。星野さんのように闘おうというアピールは沖縄―本土の分断を突き破る雄たけびです。 第13回口頭弁論開かれる国側の意見書徹底弾劾 12月12日に開かれた星野国賠訴訟第13回口頭弁論で、被告・国から東日本成人矯正医療センターに関する医師意見書が提出されました。なんと10月に徳島刑務所の医師意見書として出された同じ高松刑務所の池田正行医師なのです! 原告・弁護団は2021年12月、肝臓の専門医ら3人の医師の意見書を提出しています。国は、それに対する反論の医師の意見書を「出す、出す」と言いながら1年間も出すことができませんでした。ようやく10月に1通、12月に2通目を出してきたのです。 裁判では原告側は、1通目の池田意見書を徹底的に弾劾する「第7準備書面」を提出しました。「それは、2018年秋になぜ、医師ならば誰でも原因究明のために行う血液検査や腹部エコー検査を行わなかったのかということだ」「ここで腫瘍を発見していればもっと安全な手術を行えた」と岩井信弁護士は鋭く追及しました。 裁判後の報告集会で星野暁子さんは、「被告・国は1年もかけたにもかかわらず、権力サイドの内科医師・池田以外に依頼できなかった」と2通目の池田意見書を怒りもあらわに弾劾しました。そして「文昭は再開腹していれば助かったのです」と訴えました。国賠訴訟は、医師の意見書をめぐる重大な決戦に入りました。 報告集会を終えて出発した法務省弾劾デモは「星野国賠に勝利するぞ」「大坂正明さんは無実だ」「市東孝雄さんの農地強奪を許さないぞ」と高々と声を上げ、霞が関を席巻しました参加者の胸には国賠勝利の大きな展望が広がりました。 市東さんの農地強奪阻止!星野さんの墓地破壊許すな 成田空港会社(NAA)は、三里塚・天神峰で営農する市東孝雄さんの農地を強奪する攻撃を開始しました。千葉地裁が強制執行を認める決定を出しているからです。 強制執行の対象は市東さんが耕す農地の7割と作業場や農機具置き場等の営農手段すべてです。今現地はいつ行われるか分からない攻撃を阻止するため全学連や全国の支援者が座り込み、決戦態勢に入っています。 農地の一角には「星野モニュメント」が立ち、星野文昭さんが分骨されています。星野さんはここに眠り、ここで闘っているのです。遺骨が強奪されるのを許すことはできません。 強制執行を阻止する闘いに立ち上がりましょう。可能な人は現地の座り込みに加わりましょう。 全国から激励の文書や旗、さらにカンパを送りましょう。あらゆる場所で市東さんの農地強奪阻止・星野さんの墓地破壊許すなと訴えましょう。 星野新聞第135号 掲載 |