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9・8法務省 9・30横浜刑務所へ申し入れ

須賀武敏さんの健康と命を守れ

迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会 内藤雄二
 9月8日、完全無罪をかちとる会と救援連絡センターは「全獄中者の命と健康を守れ」と、参議院議員会館で法務省への申し入れを30人で行いました。法務省矯正局から、警備、医療、処遇一般、作業の担当者4人が出席しました。
 須賀武敏さんが4年半収容されている横浜刑務所で、新型コロナの大クラスターが爆発しています。全国の刑事施設でも大小のクラスターが発生しており、8月には約4千人の感染者を出しています。
 刑務所は密閉された空間に多数の受刑者が収容されている上、刑務所の保健衛生や医療が十分に機能していません。全員を釈放するしかありません。
 共に参加した「千葉・星野文昭さんを取り戻す会」や参加者からも申入書を提出し、法務省に質問しました。

 
虐待検査、医療放棄許さない
 9月30日には、須賀さんの家族を先頭に20人で横浜刑務所への申入行動を行いました。
 須賀さんは8月3日、東京都昭島市にある東日本成人矯正医療センターで大腸内視鏡検査を受けました。その際、センターは須賀さんの要求を無視して、鎮痛剤の点滴、腸の動きを抑制するための注射などをしないで強行したため、須賀さんは激痛にさいなまれました。また、検査医は検査結果の説明もせず、「ポリープを切除する」という約束も反故にして姿を消してしまい、そのまま横浜刑務所に帰らざるを得ませんでした。まさに、虐待的検査であり医療放棄に外なりません。
 さらに、横浜刑務所で新型コロナクラスターが爆発した際、須賀さんも感染してしまいました。39度の高熱と、胸痛が生じ、それを訴えると解熱剤とともに、「重症化を防止する薬」だと言ってカプセル錠剤を飲まされました。薬の名前、その効果、副作用などについての説明は一切なく、半強制的に飲まされたのです。1か月近くたって、薬は「ラゲブリオ」だったと通告されました。この薬はコロナ対策で開発された新薬で、まだ十分な有効性・安全性の確認がされていないが、厚労省が特例承認して条件付きで使用を許可した薬でした。下痢や嘔吐など副作用もあり、患者に説明した上で同意を得ることが義務付けられています。
 この薬は、感染受刑者の多くが半強制的に飲まされていたとのことです。感染した受刑者を新薬のデータ収集のために利用したのではないかという疑念が湧いてきます。
 以上のことを、横浜刑務所へ申し入れました。刑務所は申入書を受け取るとすぐに逃げ去ってしまいました。これに抗議すると、警備の責任者と称する刑務官が現れ、「帰らなければ警察を呼ぶ」と脅してきました。須賀さんの命を守れという申し入れに、まともに対応しない刑務所を許せません。
 岸田政権が改憲・戦争に突き進む中、獄中者の命や人権の無視が顕著になっています。星野さんの国賠と一体で、須賀さんの命と健康を守りましょう。刑の執行停止を求める要望書を集めています。是非お寄せください。
星野新聞第132号 掲載