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国境を越えて戦争に反対しよう
5・19国賠裁判・法務省弾劾デモへ
 星野文昭さん獄死の真相を明らかにする国賠裁判闘争は重大な情勢に入りました。4・25なかのZEROでの講演で土田元哉弁護士が触れていましたが、前回1・27口頭弁論で被告・国は、原告側から3人の医師の意見書が提出され、裁判所から「医師意見書はどうするか」と問われても、「検討中です」としか答えられなかったのです。
 A医師の「獄中医療は医療ではない」という鋭い弾劾。布施幸彦医師の「徳島刑務所の医師は重要な医療データを2度にわたって見落とした」ことで、星野文昭さんの肝臓がんが巨大化することを放置したという明快な批判。「再開腹手術による救命」をしないことで助かる命を奪ったという肝臓外科専門医による東日本成人矯正医療センターへの批判に、国はまともな反論をできないまでに追いつめられているのです。
 次回5・19口頭弁論では、この国の責任を徹底的に追及する闘いをやり抜きます。法務省包囲デモはこの事実を全社会に徹底的に明らかにしていく闘いです。星野文昭さんに加えられた「国家による殺人」というべきこの理不尽な人権侵害を断じて許すことはできません。
 星野さんに加えられた攻撃は、日本の入管収容施設をはじめ、すべての獄中者に加えられているものであり、獄中者は医療とは言えない「獄中医療」のもとで日々殺されているのです。星野さん獄死3年5・29全国集会では、赤池一将龍谷大学教授の講演が行われ、このことを全社会に明らかにしていく闘いが本格的に始まるのです。全力で結集して成功させましょう。

 沖縄と連帯した星野さんの闘い
 星野さんへのこの理不尽な攻撃はなにゆえに行われたのか。それは星野さんを先頭とする青年労働者学生が、一切の反対を押しつぶして米軍基地が居座り、自衛隊まで進駐させる「沖縄返還」を強行しようとする日本政府を徹底的に弾劾する闘いに全てをかけて立ち上がったからなのです。日米政府によって進められている「沖縄返還」攻撃にコザ暴動や2回の全島ゼネストを頂点とする沖縄人民の怒りが吹き上がり、これと一つになった本土の闘いに恐れおののいたからなのです。
 東京で全ての集会・デモを禁止する当時の佐藤政権の弾圧を打ち破って、実力で渋谷の街に突入する闘いに立ち上がったことに対して、星野さんは無期懲役で投獄され、最後は肝臓がんを放置されて殺されたのです。
 だが、この許し難い弾圧に屈することはできない。星野文昭さん、奥深山幸男さん、大坂正明さんたちを先頭とする闘いは今日まで沖縄闘争として貫かれ、今、沖縄諸島が中国侵略戦争の戦場に投げ込まれようとしている現実の中で新たな闘いとなって発展しているのです。
 それは今、NATOと米バイデン政権が「武器を、武器を」と叫ぶウクライナ・ゼレンスキー政権を踊らせ、ロシア・プーチンをウクライナ戦争へと追いつめ、新たな世界戦争の戦端を開いている中で、新たな闘いの炎となっています。国境を隔てた労働者民衆を殺し合わせる戦争は絶対に許してはなりません。ソ連崩壊以後の東欧諸国を次々に呑み込み、今ウクライナを誰が支配するのかをめぐる戦争となって火を噴いている。戦争を止めることができるのは国境を越えて手を握ることができる労働者階級だけです。

 5 1メーデーで国際連帯訴え
 5月1日のメーデーは全世界の労働者がウクライナ戦争を止めろと団結して声を上げた日です。新宿アルタ前はあいにくの雨でしたが、世界の労働者と連帯した闘いは、ウクライナの労働者民衆の苦しみ、ロシアで弾圧を打ち破って声を上げている労働者と熱い思いで手をつなぎました。星野暁子さんは、文昭さんとアメリカのムミア・アブ- ジャマルの大きな写真を掲げて連帯を呼びかけました。
 5・22日米会談・クアッド粉砕へ
 米大統領バイデンが5月22日来日し、岸田首相と東京で日米会談を行い、日米安保を対中国戦争同盟としてうち固めようとしています。同時に行われる日米豪印4カ国のクアッドを通して南西諸島- 日本列島を戦場化しようとするものであり絶対に許すことはできません。 沖縄・アジア労働者民衆と連帯してこの新たな戦争攻撃を絶対に阻止しましょう。

星野新聞第127号 掲載