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追悼 小森龍邦さん
遺志引き継ぎ闘います
広島・星野文昭さんを救う会

四国地方更生保護委員会がある香川県高松市で開催された集会でデモに参加する小森龍邦さん(2018年11月25日)
 2月26日、星野文昭さん奪還に尽力された元衆議院議員・部落解放同盟広島県連顧問の小森龍邦さんが肺炎のため亡くなられました。88歳でした。ご冥福をお祈りすると共に、星野文昭さんの国賠と再審勝利、大坂正明さんの無罪奪還を勝ち取ることを誓います。
 小森さんは、衆議院議員の時、狭山事件の石川一雄さんの釈放に際して、仮釈放の条件とされていた「改悛の状」について、法務委員会で徹底的に闘われました。再審請求は自分がやっていないからするわけで、やっていない者に「反省しろ」と要求することはできないと詰めより、法務省に「『改悛(かいしゅん)の状』と申します状況の状は、今申し上げた感情の情とは異なっておる。改善があったと認められる客観的状況がある」(状態)と言わせ、正式に国会でも確認させたのです。
 星野文昭さんが獄中44年で無実を訴えていると知った小森さんは、2018年10月1日、四国地方更生保護委員会への申し入れ行動に参加し、「私は人権侵害には徹底的に抵抗する」と20分にわたって迫真の訴えを行ないました。11月25日の高松での集会とデモにも駆けつけ、「道はそこに初めからあったのではない。行きかう人が多くなるにつれて、そこに道が自ずから開けるのである」という中国の文豪・魯迅(ろじん)の言葉を引用して、世論を大きくするために頑張ろうと激励しました。
 2019年には、広島での星野闘争の拡大のため、星野絵画展での講演を引き受けたり、福山市での部落解放同盟広島県連の大会中に星野絵画展を開催していただきました。また、この年の8・6ヒロシマ大行動では、星野精神継承を誓って開催された8・5国際反戦反核集会に参加し、「私は87歳。しかし命ある限り闘う。まず、星野さんの突然の死について権力を徹底的に追及する」と火を吐くような決意を述べ、会場は、星野精神の継承を誓って一体となりました。
 広島・星野文昭さんを救う会は、獄中死に追いやった権力への怒りを燃やし続けて無念にも道半ばで亡くなられた小森さんの遺志を引き継ぎ、星野・大坂闘争の勝利まで闘います。
星野新聞第113号 掲載