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国賠全国運動 呼びかけ人会議での
金元重さん発言


「国賠に勝利する全国運動」と11・7、11・28をはじめ、今後
の闘いの勝利に向け熱心な討論となった(10月1日 新橋)

11・7と11・28を一体で
 8月29日の全国総会の時に、土田元哉弁護士から専門医たちの意見書について、具体的でわかりやすい説明があって私も理解が深まりました。
 弁護団がここまで進めてきて、徳島刑務所と東日本成人矯正医療センターの責任を明確にしているので、法廷で国側の医療過誤を明らかにする闘いは、かなり勝利が見えてきていると思います。向こう1年が裁判としてはヤマになると思います。
 医療センターについては、当局の非常に不誠実な対処が明らかになってきています。専門医の意見書が出てくると、裁判所もそれについて判断しなければなりません。有望であると思います。
 現状をどう支援者たちに伝えていくかです。『星野新聞』という手段がありますが、これだけでやっていくのか。私は、国賠勝利全国運動としてパンフレットをつくるのが良いと思っています。意見書の要旨もそれに盛り込んで、知らせていく、理解を得るということが必要です。
 もう一つは、法廷での闘いにとどまらず、これを押し包むような大きな運動をどうつくっていくかということです。
 国鉄闘争全国運動でも、関西生コン支部でも、署名は有効です。署名運動は、多くの人に呼びかける手段としてあり、星野闘争の力量を拡大するのにも重要であると思います。医師の意見書のためのカンパを、署名と同時に集めるという意見も出されました。
 関西生コン支部弾圧との闘いでは、「棘」上映会が非常に効果的です。映画というのはインパクトがあって、若い人にもアピールしています。
 星野さんの場合には絵画展があります。前にも言ったように、200点の絵画は星野さんが残してくれた宝だと思います。
 絵画展を活性化させ、メディアにも訴えていきましょう。

あらゆる運動の相乗的な発展を
 国賠訴訟の闘いは医療過誤を追及して当局の責任をただすだけじゃないと思います。星野さんを死に追いやった刑務所医療の問題、それを許してきた社会のあり方までも問う闘いではないでしょうか。
 改憲・戦争阻止の闘い、関西生コン支部弾圧との闘い、闘う労働運動をよみがえらせる闘い等々と連携し、相乗的な発展をかちとっていくことが重要だと思います。
 11 月7日に日比谷公園の野外音楽堂で大規模な労働者集会が開かれます。国鉄闘争全国運動もその呼びかけ団体になっています。総選挙に埋没することなく、ここに様々な怒りや闘いを集めて大きな力にしていきましょう。
 さらに、沖縄返還協定批准阻止渋谷闘争から50年、星野さん、大坂さん、奥深山さんと団結し改憲・戦争と闘う11・28全国集会が設定されました。
 沖縄と連帯した渋谷闘争50年。これは星野さんの闘いの原点ですね。この闘いの歴史的な意義を明確にしましょう。
 11月14日には、学生・労働者たちが闘った現場を歩く現地調査が行われるそうです。機動隊員殴打現場とされる旧梅澤米店脇の十字路から、NHK方向から下ってくる車のフロントが光るのを見ることができます。星野さんがこれを見たということは、彼が殴打現場にいなかった事実を証明するものです。
 11・7労働者集会と11・28全国集会、二つの闘いを1つ、にして成功させましょう。
10月1日、「星野国賠に勝利する全国運動」の呼びかけ人会議が開かれ、11月7日に開かれる労働者集会と11月28日の渋谷闘争50年集会を一体で成功させようと論議しました。衆議院解散・総選挙一色を打ち破って、あらゆる怒りと運動を大合流させ、新たな闘いの発展を切り開きましょう。

 10月1日、東京都港区の生涯学習センターばるーんにおいて、「星野国賠に勝利する全国運動」の呼びかけ人会議が開催されました。呼びかけ人と星野再審会議共同代表の星野暁子さん狩野満男さんらが参加して熱心な討議を行いました。伊部正之さん( 福島大
学名誉教授)からはメッセージが寄せられました。
 前半は国賠訴訟についての討議です。金元重さん(国鉄闘争全国運動)は「土田元哉弁護士の報告を聞き国賠訴訟を理解できた」と発言し、国賠に勝利する意義を語りました。
 一定の確率で発生することが分かっている術後再出血に対する備えもなしに手術を強行したことは、殺人にも等しい国家犯罪です。
 後半は運動方針、とりわけ11・7労働者総決起集会と11・28全国集会を一体でどう実現していくかを討議しました。
 金さんは「法廷を包むような運動をどうつくっていくか」と問題提起し、福島尚文さん(ジャーナリスト)は「星野さんのことはまだまだ知られていない。出版界にも呼びかけよう」と訴えました。船木明貴さん(大行進神奈川)は「大行進運動の中で星野闘争が果たす役割は重要だ」と強調しました。
 なつし聡さん(冤罪犠牲者の会)は「国連人権理事会に訴えて改善勧告を出してもらっては」と提起しました。三浦正子さん(婦人民主クラブ全国協議会)は「婦民の本部の目の前が相模補給基地があり、米軍と対峙(たいじ)して闘っている」と強調しました。
 目前に迫った11・7労働者総決起集会は、10月4日に発足した岸田政権に対して選挙という枠を越えて燃え上がる労働者民衆の怒りを都心の集会・デモとして爆発させるものです。星野文昭さんは毎回熱烈なメッセージを送り、星野暁子さんがアピール行って来ました。全力で参加して成功させましょう。
 今年は、1971年11月14日の渋谷闘争から50年です。星野文昭さん、大坂正明さん、奥深山幸男さんらは何を目指して闘ったのでしょうか。
 当時の佐藤政権が進めた沖縄返還政策は、沖縄の労働者民衆の願いをかなえるかのようなポーズを取りながら実はこれを踏みにじるものでした。米軍基地は撤去どころか強化され、今日では辺野古新基地建設まで強行されています。同年11月10日には沖縄全島ゼネストが闘われました。
 11・14渋谷闘争は、沖縄・本土の分断を打ち破って闘われました。その意義を明らかにする集会に集まってください。

星野新聞第120号 掲載