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「オリンピックは中止だ! 中止」
開 会 式 粉 砕 の 実 力 闘 争 爆 発
全学連  仲 井 祐 二

規制突破し「オリンピックやめろ」の声とどろく(国立競技場前)
 全学連は7月23日、オリンピック開会式実力粉砕闘争に立ち上がりました。労働者民衆の8割が東京オリンピック開催に反対している中で、私たちはこの労働者民衆の怒りを体現し、オリンピック開会式を徹底的に蹂躙(じゅうりん)することに成功しました。
 私たち全学連が、開会式粉砕闘争を実力闘争として闘うことは一つの重要な決断でした。コロナ感染症の爆発による労働者の解雇や飲食店、中小企業の倒産。医療崩壊の中でオリンピックに動員されようとする医療従事者。小中高生の五輪動員。5月~6月においては、菅政権によってデジタル監視法案、重要土地調査規制法案、国民投票法案の強行採決が行われました。どれも超一級の治安法であり、改憲への準備でした。オリンピック開催過程が、「命よりもカネ」だけでなく、改憲・戦争体制への準備としても行われてきたのです。

 労働者民衆のこうした怒りにどうこたえるのか?これが激しく私たちに問われました。全学連は、当日の厳戒体制、機動隊との対決も含めて、オリンピック開会式を実力闘争で闘うことを決断したのです。
 会場前までの登場も激しい攻防でした。全学連は、原宿駅と外苑前駅から二手に別れて会場前に移動しました。原宿駅から出発した部隊は、機動隊と公安に進路を妨害されながも、それをはね返して会場前に到着。外苑前駅から出発した部隊は、突如あらわれた数十人の機動隊に違法にも道をふさがれます。部隊は機動隊と激しく衝突した後に、部隊を解散させ小部隊をつくってあらゆるルートでもう一方の部隊と合流しました。こうした厳戒体制を突破して会場前の抗議行動が闘われました。
 全学連は、開会式開始の午後8時前にオリンピック開会式会場前に結集し、これ以上進ませまいとする機動隊の阻止線とにらみ合い、時には激しくもみ合いながらも、オリンピックに対して抗議の声を上げました。この抗議行動には、昼の7・23渋谷デモから参加した労働者市民、さらにSNSや前進チャンネルライブ配信を見て参加した学生や青年、子どもを抱えた母親も参加し、会場前の一画を実力占拠して闘われました。何とか抗議行動をやめさせようとする機動隊と公安警察は、抗議する学生たちを押しつぶし、逮捕しようとしていました。一名の不当逮捕を出しながらも、学生たちは、必死にスクラムを保ちながら、仲間を機動隊から守り、また機動隊に拘束された2人の仲間を実力で取り返すこともできました。激闘を午後10時30分まで繰り広げ、東京オリンピックは労働者民衆の怒りを国家暴力で抑えつけなければ開催できない反動的なものであるということを完全に暴き出しました。

学生の怒りのアピールが席巻(7月23日 渋谷駅ハチ公前)
 この闘いは、過去の70年安保・沖縄闘争に比べれば確かにささやかな実力闘争であったと思います。しかし、菅政権と新自由主義の崩壊の中で、実力闘争の萌芽であり、日本階級闘争の大きな復活の兆しです。全学連はそうした闘いを意識的に決断して闘い抜きました。開催されても日々破産が続くオリンピック。オリ・パラはいまだ中止・粉砕しかありません。全学連はその最先頭で闘います。共に闘いましょう。
星野新聞第118号 掲載