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東京連絡会が大坂裁判学習会
面識ないのに大坂さんを特定


 5月21日、東京連絡会の定例会で大坂正明さんの裁判の学習会が持たれました。東京連絡会に結集する方々は、30年以上前から暁子さんと共に歩んでこられた方、最近絵画展で知り合った方など様々ですが、熱心に星野さんの解放を闘ってきた皆さんです。学習会も「星野文昭さんと同じ沖縄闘争で同様にでっちあげられた大坂さん」として懸命に取り組んでくれました。真剣な質問や討論を通して、大坂闘争の中身も深まったと思っています。 
 大坂さんは1971年11月14日、沖縄返還協定批准に反対する渋谷闘争に参加しました。デモ隊との衝突で警察官が1人死亡したことで、星野さんと共に「殺人罪」をでっち上げられ、46年間も指名手配されてきました。今、裁判員裁判に伴う公判前整理手続という形で、裁判の攻防が本格化しています。
 学習会では大きく4点、訴えました。一つは、大坂正明さんが無実だということです。星野さんと同じく、物的な証拠が一つもない中で「殺人の実行犯」だとでっち上げられました。検事は、デモ参加者の供述調書が矛盾だらけであることに対し「被告人の人相、着衣、持ち物等を特定しない」と主張しています。
 二つ目は、裁判は非公開のまま、検事と弁護団の主張が激しくぶつかる大攻防となっていることです。弁護団は大坂さんの無実を全面的に明らかにする数々の証拠を毎月のように提出し、検事の主張の矛盾を厳しく追及しています。これに追い詰められた検事が「被告人は覆面をしていなかった可能性がある(=顔が見えていたから面識がなくとも特定は可能)」「弁護団が開示を求める証拠はルールにのっとって適切に廃棄された」「取調べを担当した当時の中津川検事が何も覚えていないことを証明する」などという珍説を持ち出し、大動揺しています。「供述調書」のでっち上げを暴く、大きな山場となっています。
 三つに、半世紀も前の事件の裁判など成り立たないということです。でっち上げ供述、何も覚えていない証人、失われた証拠。でたらめな裁判を直ちにやめ、大坂さんを解放せよ!
 最後に獄中処遇について。鼻ポリープの悪化が耳にまで影響を及ぼしているにもかかわらず、東京拘置所は治療を放棄したままです。大坂さんの健康を守り抜く闘いは、6月22日に始まる星野国賠裁判と一つです。大坂さんの闘いは星野さんと一つ。無実=無罪へともに闘いましょう。(大坂裁判事務局 杉浦文俊)

星野新聞第100号 掲載