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いのちと人権奪う獄中医療弾劾
人らしく生きられる社会を
 2月21日の国家賠償請求の訴状提出から新たな闘いが始まりました。星野文昭さん獄死の責任を追及すると同時に、広範な労働者民衆の怒りと結びつき、新型コロナウイルス危機をあおって緊急事態を宣言し、改憲と戦争に向かって突進しようとする安倍政権と闘おう。
 今回申し立てた国家賠償請求訴訟の原告は、星野暁子さん、治男さん、修三さんの3人です。
 被告は国(直接の行為者は徳島刑務所と東日本成人矯正医療センター)で、文字通り国家権力との闘いになります。審理は東京地方裁判所民事第14部で行われることになりました。
 全国で104人になった代理人団と一体で訴訟に勝利するために闘いましょう。絶対に勝利し、星野文昭さん獄死という国家犯罪の責任を取らせましょう、新たに弁護団に参加した土田元哉弁護士は大きな戦力です。
 国賠訴訟報告会や学習会を各地で開いて、星野さんの無念の死が示すように、日本の刑務所における獄中医療や獄中処遇がいかに許しがたいものであることを訴えていきましょう。

新コロナ使った非常事態許すな

 2月27日、安倍首相は突如として全国の小中高校と特別支援学校の一斉休校を「要請」しました。これは学校現場を大混乱に陥らせ、新型コロナ危機をいっそう拡大しています。
 さらに3月10日には、「新型インフルエンザ等特別措置法」の対象に今回の新型コロナを加えるための改正法案を提出し、13日にも成立させようと狙っています。
 首相が「緊急事態」と宣言するだけで、医療施設の土地、建物の強制使用や医薬品、食料品などの保管命令、強制収用が可能になります。また、外出自粛要請や施設の使用中止にも法的根拠を与えます。集会やイベントを開くことも禁止され、事実上の戒厳令です。ナチスが行った独裁国家の確立と戦争への道を開く攻撃と同じです。そのために、関西生コン支部弾圧やJRでの攻撃のように、「労働組合なき社会」をつくろうとする攻撃をかけています。これを共に打ち破って行きましょう。
 この改正法案が成立する前から、自粛が強制され、ライブやスポーツが中止されたり、「無観客」で行われたりしています。
 3月開催予定の東京・昭島市と杉並区高井戸の星野絵画展が施設閉鎖のために中止に追い込まれました。こんなことを断じて認めることはできません。3月9日、洞口朋子杉並区議と杉並区を中心とする仲間が決起して、杉並区役所前で座り込み、抗議行動を行いました(トップページの写真参照)。

絵画展やり抜き要望書集めよう
 新型コロナを使った「非常時」キャンペーンを打ち破り、全国でさらに絵画展を開こう。絵画展は、星野さんの闘いと死を知らせ、広範な労働者民衆と結びつく重要な場となっています。
 安倍政権はオリンピック開催を至上命題とし、そのために新型コロナの検査を行わず、感染の拡大をもたらしました。一切の犠牲を労働者民衆に押し付けようとする安倍政権への怒りは全国にあふれています。この怒りと一つになり、その中で東京地裁に提出する要望書を集める闘いを進めましょう。絵画展や街宣をさらにやり抜いて訴えると共に、労働組合や運動団体を回って署名を集めていきましょう。
 第3次再審闘争は、大坂正明さんの裁判と一体の闘いです。星野裁判と大坂裁判の証拠構造は同じであり、大坂裁判で勝利することは星野再審・無罪をかちとることに直結します。毎月の裁判所前街宣を共に闘い、さらに団結を強化していこう。
 星野暁子さんは今年の年頭に「私が星野文昭になる」と決意し、「全国に100万人の星野文昭を生み出そう」と訴えました(『星野新聞』92号)。
 これに応えて、「私も星野文昭になる」と決意する人が増えています。「星野さんの意思を継ぐ」とは、自分自身が星野文昭となり、改憲・戦争に反対する大運動をつくり出していくことだと考えます。
 3・11フクシマから3・29三里塚闘争を闘おう。29日には、成田市街地をデモ行進した後、天神峰に向かい「星の木」にモニュメントを立てます。
 5月30日、群馬県の安養院に星野文昭さんの墓を建立し、納骨します。星野さんの意思を継ぎ、「人間が人間らしく生きられる社会」をつくることを報告しよう。



星野新聞第96号 掲載