皆さん、12・3星野文昭の虐殺を許さない法務省包囲デモに立ち上がってください。
星野文昭は権力によって虐殺されたのです。文昭はなぜこのようなむごい形で殺されなければならなかったのか? それは沖縄闘争を闘ったからなんです。一貫して仮釈放を妨害し、検査を遅らせて放置した徳島刑務所、そして術後、まともなケアをせず放置して虐殺した東日本成人矯正医療センター、この責任を国賠勝利によって明らかにしなければなりません。
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今年1月、私は「自分が星野文昭になる」、「みんなで星野文昭になろう」と言いました。獄中44年、無期懲役刑と対峙(たいじ)し、共産主義者として生き抜いた星野文昭になることは容易なことではありません。しかし、殺された文昭の無念さを引き継ぎ、文昭に代わって声を上げることは誰にでもできます。これが「星野文昭になる」ことです。
刑務所で闇から闇に殺された多くの受刑者、腐敗した新自由主義の医療の中で殺された多くの人々の死に光を当てる闘いです。それは改憲・戦争の道をひた走る菅政権を許さないという声と一つです。改めてみんなで星野文昭になろうと呼びかけたいと思います。
時折、何をやっても文昭は戻って来ないと思うことがあります。でも違うんです。やさしかった文昭、いつも私のことを、みんなのこと先に考え、自分のことは後回しにしていた文昭、その文昭の死を絶対に無駄にしないと私は誓いました。
国賠をやり、絵画展をやり、虐殺弾劾のデモをする。デモをやり、絵画展をやり、国賠をやる。これらを通して10万、100万の人々の決起をつくり出すことは必ずできる。政権をひっくり返すような闘いを本気でやるのです。その力で国賠に勝利していきましょう。
新自由主義の中で殺されていく人々、その代表として星野文昭は虐殺されたのです。私たちが立ち上がれば、怒りを共有する労働者民衆は必ず一緒に立ち上がってくれる、そう私は思います。
1987年民主化闘争の中でガス弾で殺された韓国のイハンニョルの棺を担いでのデモに100万の労働者民衆が立ち上がったように、アメリカのジョージ・フロイドさんの虐殺に怒ったBLMのデモのように立ち上がりましょう。
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1987年、国鉄の分割・民営化攻撃と一体に星野文昭に対する最高裁無期確定攻撃が攻撃が出されました。この時、「再審をしない」という決定が出され、非常に悩みました。そして文昭と力を合わせ、2年がかりで「再審をする」という決定を闘い取ることができました。
「再審をしない論」の誤りは、獄死攻撃としてある無期の鋭さを獄中に身を置いて見据えられず、分断を許したことにあります。仮釈放による解放を求めて闘った更生保護委員会闘争は、この誤りをのりこえた闘いとしてありました。
30年問題という、30年たっても刑務所長が仮釈放の申請をしない場合は、地方更生保護委員会が1年以内にその審理を開始しなければならないという通達が出されたのです。
「改悛の状」が求められ、再審を堅持すれば直ちに棄却になる仮釈放制度に対する闘いの中で、星野文昭を全面的に信頼して闘いました。獄中44年の星野文昭をなんとしても取り戻すとした更生保護委員会闘争は圧倒的な労働者民衆に支持されました。
13回に及ぶ家族・弁護団・運動の代表による高松の四国地方更生保護委員会への申し入れ、意見広告、1千名の高松集会、いずれも大成功して更生保護委員会を追い詰めました。文昭を仮釈放しないという判断をした委員長と委員は自ら辞任しています。星野文昭の獄死を許さない闘いは、この更生保護委員会闘争をさらにのりこえる闘いとして取り組んでいかなければと思っています。
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文昭にとって沖縄闘争を闘って人生を決めた11月14日に群馬の安養院に無事納骨することができました。皆さんのカンパでりっぱなお墓をつくることができました。本当にありがとうございます。
お墓は、誰にでも文昭の墓であることがわかるように、正面に「星野文昭の墓」とし、右側の側面に戒名、左の側面に「すべての人間が人間らしく生きられなければ自分も人間らしく生きることはできない。すべての人間が人間らしく生きられるように自分の生を貫きたい」、そう言っていた文昭の言葉を入れました。
戒名は「弘誓文昭清居士(ぐぜいぶんしょうせいこじ)」、広く民衆の救済という広大な誓いを実践したという意味だそうです。隣には観音像がそびえたつ奥深山幸男さんのお墓もありますので、二人とも再会を喜んでいるのではいかと思います。
分骨はまず私が所持し、札幌、米沢、三里塚に持っていきました。沖縄では5月に文昭の遺影を抱いてデモをしました。文昭の大切な仲間である皆さんに、文昭と共に文昭のお墓も覚えていただければと思います。群馬は近いですので、ぜひ訪れていただければと思います。
動労千葉、関西生コンの闘いと一つに、そして大坂正明さんと一体で立ち上がりましょう。12・3法務省包囲デモでお会いしましょう。
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