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1月24日、東京都杉並区の阿佐谷地域区民センターで、再審弁護団主任弁護人岩井信さんと、八王子中央診療所所長・山田真さんの2人の講演を中心に、「星野文昭さん追悼集会」が開催されました。150人が参加し、皆が「国賠の請求人になろう」と思いを熱くしました。
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集会は「絵画展実行委員会」と「星野さんを取り戻そう東京連絡会」の共催で行われ、1階では「星野文昭・暁子 絵と詩展」が開催されていました。
会場に入りきらない参加者もいて、また、絵画展で初めて文昭さんと暁子さんを知った人、徳島と香川の救援会の人もいて、星野闘争の新しい出発に期待を膨らませる人であふれていました。
東京連絡会の青年、石井敦さんが司会をし、冒頭に再審闘争を最初の請求以来弁護団長として闘ってこられた鈴木達夫さんの逝去に弔意を述べました。そして、運動は大きくなってきたが、弁護団、医師と一つになって国賠闘争を闘うことが必要だと訴え、2人の講演で新しい星野闘争の展望を開く集会にしたいと宣言しました。
私が星野文昭になる
続いて、星野暁子さんが挨拶しました。「私が星野文昭になる決意をしました。これが新しい私の人生の目標です。決意の契機になったのは昨年11月に訪韓した時、『私がチョンテイルだ』と叫ぶ10万人の民主労総の隊列に圧倒されたことです。そして、チョンテイル記念館で、職場での労働者の不当な処遇の改善を求め焼身抗議して亡くなったチョンテイルのお母さんが、息子を喪った悲しみを乗り越えて、息子と同じように怒りを持って立ち上がっていく姿に学んだことです」と話しました。そして、「私が星野文昭になるということは、チョンテイル精神の継承が100万を超える民主労総を作ったように、100万の星野文昭を作る闘いです。自分が星野文昭だという無数の隊列を作り出し、70年闘争を超える改憲阻止、安倍打倒の闘いを作っていきましょう。第1に国家賠償請求訴訟をやり抜くこと、第2に大坂正明さんと一体に第3次再審を闘うこと、第3に人間が人間らしく生きることの出来る社会を皆さんと一緒に作っていきたいと思います。安倍は本気で戦争をやろうとしています。改憲・戦争を止めるために、関西生コン支部への弾圧を粉砕する闘いの先頭に立っていきましょう」と訴えました。
次に、医師で東京連絡会の吉川健明さんが、「医療裁判において勝てる人は少ない。また、国家の責任を問う国賠請求訴訟はさらに難しい。しかし、本当に必死に闘えば勝てる展望はある。全力で闘いましょう」と奮起を促しました。
「国家犯罪を追及する」と題した岩井信弁護士と、「獄中医療と星野文昭さん」のテーマで話された山田真医師の2人の講演(要旨別掲)は圧巻でした。徳島刑務所と東日本成人矯正医療センターの責任の所在を浮き彫りにし、集会参加者に国賠訴訟への決起を促しました。質疑応答の後、文昭さんのいとこの誉夫さんが「文昭君は原則を曲げずに、彼らしく生きて死んだと思っています。医療訴訟の問題では、山田さんと岩井さんの話された筋でやれば勝つことが出来る。暁子さんと兄弟を支えていきます」と挨拶。「私が星野文昭だ」「私が請求者だ」と闘う、新たな星野闘争が始まりました。
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星野新聞第93号 掲載
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