3月14日、星野暁子さんは日本政府・法務省が星野文昭さんへ44年の拘禁という「残虐な刑罰」を強行している事実を国際連合人権理事会へ告発した。 この告発は、星野さんの不屈の闘いと、労働者民衆の星野解放闘争を全世界に発信したことを意味し、星野さんの解放にとって絶大な力である。 告発内容は、①無期刑受刑者が、終身刑化が進む中で仮釈放が認められず、生命と人権が奪われている現実。②仮釈放は権利性がなく、その審理内容も経過も全くわからないこと。③刑務所での受刑者への処遇は劣悪で、人間の誇りや尊厳を傷つけるものであること。特に「懲罰」は拷問に等しく、それが恣意的に行われている実態を全面的に明らかにしたものだ。 日本の刑事司法・刑罰制度は、基本的人権の保障や人身の自由を優先するのではなく、むきだしの国家暴力で国家の危機を救済するもので、まさに警察国家であり、拷問国家である。代用監獄、自白強要の取り調べ、独房監禁、長期勾留、厳罰化などは、新自由主義でさらに進み、今日の戦争と改憲情勢の中で、一層激化している。 1971年の沖縄闘争を先頭で闘った星野さんが、無実であるにもかかわらず報復的な無期懲役判決を受け、44年間も獄に閉じ込められていることは絶対に許せない。現在、四国地方更生保護委員会での仮釈放審理が緊迫した状況に入っている。国会議員、弁護士はじめ多くの労働者民衆が星野さんの解放を熱烈に願っている。星野さんの一日も早い解放を闘いとろう。 日本の刑事司法・刑罰制度は、基本的人権の保障や人身の自由を優先するのではなく、むきだしの国家暴力で国家の危機を救済するもので、まさに警察国家であり、拷問国家である。代用監獄、自白強要の取り調べ、独房監禁、長期勾留、厳罰化などは、新自由主義でさらに進み、今日の戦争と改憲情勢の中で、一層激化している。
会見したのは、星野暁子さんと星野再審弁護団の岩井信弁護士、藤田城治弁護士、元参議院副議長の角田義一弁護士の4人。 冒頭で、司会のイタリア人ジャーナリストは、「獄中44年という、欧州やアメリカでは理解し難い、悲しい、ひどい人権侵害が起きている。それが米軍基地や沖縄の返還協定に反対するデモで起きた事件です」と述べた。 その後、司会を藤田弁護士に交代し、岩井弁護士が告発の趣旨を説明した(前記記事参照)。 続いて星野暁子さんが、国連への告発は、国内での議論だけでは仮釈放実現はできないと思ったからだと述べた。獄中44年もの拘禁は余りにも長すぎること、拷問に等しい懲罰が7回も恣意的に加えられていること、暖房も冷房もない非人間的な刑務所の実態を変えるためにも国際社会に訴えることにした。また、昨夏の異常な暑さの中で体調を崩して胃けいれんを起こして倒れ、体重が6㌔グラムも減って回復していないこと、そして一日も早く仮釈放を実現したいと訴えた。 最後に角田弁護士は、「星野さんのおかれている現状は、憲法36条の『公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁じる』に違反している。星野さん奪還は日本人民の責務であり、正義を貫くためには世界にも訴えたいと思って国連に提起した」と語った。 質疑応答では、「なぜ、外圧をかけて下さいと言うのか。日本の政治家が解決すべき問題ではないのか」と質問が出された。 角田弁護士は、「世界の中で生きている一員であり、人間としての尊厳は国が違っても変わらない。国際社会に訴えることは日本人として当然である」と述べた。岩井弁護士も、「3月19日に、参議院会館の地下1階で院内集会を開くと国会議員にも呼びかけている。さらに、すべての人たちに訴えている」と国連告発の趣旨を説明した。 また、獄中で素晴らしい絵を描かれているが、どのような精神状態なのかという質問が出された。星野暁子さんは、「人間が人間らしく生きられる社会をめざして、みんなと一緒に作っていくという思想が文昭を支えている。毎日充実した生き方をしている」と答えた。 全てが素晴らしく、皆が感動する会見となった。 星野新聞第74号 掲載 |