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3月8日 全国から請願行動
星野さんを仮釈放せよ
埼玉連絡会 新井 拓
2月19日、更生保護委員1人が星野文昭さんに面接しました。星野さん解放を実現する重大な過程に入りました。このため、埼玉などの救援会が高松市を訪れて請願を行いました。埼玉連絡会の新井拓さんの報告を掲載します(星野新聞編集部)。
  3月8日に提出した請願文書(抜粋)


 埼玉では今年度中の星野文昭さん解放をめざし、今年1月に浦和、2月に越谷市で絵画展を開催してきました。その絵画展実行委員会で討論し、3人の請願団で3月8日に行われた高松での請願行動に参加しました。さらに東京の三多摩救援会から大畠信子さん、徳島・仙田哲也さん、岡山・植野忠さん、そして地元香川からも須藤角一さん、吉冨智子さんも駆けつけてくださり、事務局の米山實則さんを含めて計9人の請願団となりました。
 それぞれが思いを込めた請願書、地域から託された申入書など、さらに多くの資料なども持ち寄られました。
 午後2時前、法務合同庁舎の更生保護委員会を訪ねました。しかし磯久調整指導官は不在で、玄関に下りてきたのは事務局職員の男性と女性の2人。直接対応したのは女性の方でした。
 冒頭、星野さんの描いた水彩画「春、希望を育む佐渡」を示し、この絵が渋谷闘争で死亡した機動隊員の出身地を思って描かれたことを、面会で星野さんから聞いた藤田城治弁護士の報告書に基づいて説明しました。職員は「保護委員に見せます」と言って受け取りました。意見広告が掲載された2月17日付の沖縄『琉球新報』と、沖縄での大反響を記した和田邦子さんの申入書を渡しました。
 次々と請願書が読み上げられ、埼玉から来た沖縄出身の女性は、人生初めての「請願」でした。怒りと悲しみと緊張で震えるような声で、しかし最後は力を込めて読み上げました。職員は「読み上げなくても…」としきりに言いましたが、請願団は「遠方から来て、この思いを伝えずには帰れません」と全員が熱意を込めて請願をやり切りました。
 私たちの熱い思いが伝わったのか、終わったあと2人の職員は庁舎の外まで出てきて、頭を下げて見送っていました。

3・19院内集会を開く

 3月19日に、元法務省保護局長の古畑恒雄弁護士を講師に迎えた院内集会が参議院議員会館で開かれることも案内状を渡して訴えました。獄中44年という星野さんの現状は、検察主導で進められている「無期刑の終身刑化」そのものであり、国会議員を広く集めて打ち破っていく新たな闘いです。
 この日の請願行動直前にうれしい「事件」がありました。庁舎の真ん前で信号待ちをしていたら、請願団が持っていたボードに「星野文昭さん再審」「賛同会員募集中 年会費3千円」と書かれているのを見て、バイクで信号待ちしていた女性が「3千円払いたい」と歩道に上がってきて、要望書もすぐに書いてくれました。「間違ったことは許せない! これから請願ですか? 頑張って!」と見送ってくれました。これが街の声だ、と思いました。
 埼玉の請願団はこの日午前中、徳島刑務所に差し入れ行動も行いました。1・27全国集会で確認されたように、請願行動、絵画展、要望書集めなど、やれることは何でもやってこの3月、星野さん仮釈放を絶対にかちとりましょう! 新しい歴史をつくるのは私たちです!
  3月8日に提出した請願文書から(抜粋)
 3月8日に提出した請願書のうち、3団体・個人の請願書を、以下抜粋・編集して紹介します。

 仮釈放は人道上の権利  埼玉緊急集会実行委員会
 以下の決議を、昨年12月「星野文昭さんの仮釈放を求める埼玉緊急集会」であげました。改めて請願として提出いたします。
(1)更生保護委員会が星野文昭さんの仮釈放を決定することを求めます。
 基地のない沖縄を求め、立ち上がった星野文昭さんは、逮捕以来44年、判決から31年間獄中にあります。この夏、猛暑で体調を
 壊し回復していません。これ以上の投獄は、拷問であり、憲法に反することです。
(2)星野さんは無実で、有罪の証拠などありません。典型的冤罪であり、国家犯罪です。
 星野さんは暁子さんと結婚して32年、手を握り合うことすら許されていません。星野さんを妻暁子さんの元に返すことは、人道上の
 権利ですらあります。
(3)星野さんに加えられる受刑中の懲罰の理不尽さに、激しい怒りを覚えます。全ての懲罰に政治犯としての星野さんへの悪意が満
 ちています。
(4)公正な審議にもとづき、星野さん仮釈放の決定を求めます。

 沖縄県民の思いと一つ  徳島星野さんを救う会

 私たちは、徳島刑務所で無実の罪により、無期懲役の刑を受けている星野文昭さんの再審支援者です。星野さんは獄中44年、沖縄が返還になる際に、米軍基地反対の闘いをした人です。
 その思いは、沖縄では2月24日、県民投票で72%の方が辺野古での新基地建設に、反対の意思を示されたことと一つです。
 星野さんは無実です。しかし、星野さんは今も、獄中にいます。そして、懲役工場で、カバン作りに尽力しています。
 無実の人は、釈放されるのが当然です。
 四国地方更生保護委員会の皆さんが、一日も早く、釈放の決定をしてくださるよう、請願いたします。

 3千人の思いを代表して  三多摩救う会代表 大畠信子

 私は初めて更生保護委員会に請願に来ました。2月19日、星野文昭さんに更生保護委員の面接が行われたと聞き、駆けつけました。
 私は憲法16条に定められた請願権を行使し、請願します。憲法には、公務員は憲法を尊重し、擁護する義務があるとも書かれています。思想、良心の自由(19条)、信教の自由、政教分離(20条)など思想・信条の自由を尊重しなければならないということです。
 星野さんの人生を変えることができる立場にある更生保護委員の皆さんが、良心の自由を発揮されるようにお願いします。
 私は、星野文昭さんの絵画と妻暁子さんの詩の展示「星野文昭絵画展」を開催してきました。この3年間で11回、通算すると3年間で37日間開催しました。延べ2953人の方が見たことになります。この約3千人の方々の願いを代表してきました。更生保護委員の皆様に、仮釈放を決定する権限を行使して下さることをお願いします。
 日本国憲法にのっとり、一日も早いご決断を下されることをお願いします。