テグ詩画展・日韓連帯集会報告 星野さんの存在と闘いに驚きと感動 広島救う会／８・５広島反戦反核集会事務局　吉永　博

教育空間ワ、民衆行動、城西工団労組、全教組テグ支部の皆さんと星野さん解放の決意のこぶし。前列中央が星野暁子さん、その右がイドクチェさん（１月19日　韓国テグ市・全教組テグ支部）

教育空間ワ代表イドクチェさんから 送られた応援碑を持つ星野暁子さん 　１月１９日、韓国「第３の都市」・テグで、「反戦！平和！運動家、良心囚、星野文昭釈放詩画展では日本から持ち込んだ星野さんの原画８点に、テグの仲間が作製したレプリカ１２点をあわせて２０点の絵が展示され、ハングルに訳された暁子さんの詩がそえられました。茨城・取り戻す会の日下部さんの缶バッジも好評。集会では韓国語ナレーション入りの星野闘争ビデオが上映され、暁子さんの講演、活発な質疑応答や意見が続きました。イドクチェさんは獄中の星野さんへの熱い思いを詩にしたメッセージを読み上げられ、感動を呼びました。暁子さんには「応援牌」が授与され、大きな拍手が起きました。韓国・世界の労働者民衆から暁子さんと文昭さんに贈られた最高の「表彰状」です。 　テグ広域市と慶尚北道あわせ五百万人くらいの視聴人口を持つテグＭＢＣが取材に訪れ、同夜のテレビニュースで「日本長期囚釈放の訴え」「監獄から運命的につながった絵と詩」「沖縄闘争を闘い無期懲役」「目撃者の不明確な陳述が唯一の証拠」「反戦運動連帯の訴え」「韓日の連帯が成し遂げられるか注目」と２分１０秒にわたって報道されました。ケーブルテレビやネットも含め韓国全土で何十万人もの人々が、星野さんの存在と闘いを、驚きと感動をもって知ったと思います。テグ詩画展と日韓連帯集会は、海を越えて１・２７ 全国集会と一体となり、「年度内に星野さんを取り戻す」大きな力になったと確信します。 　排外主義を一瞬で打ち砕く日韓連帯 　今回のテグ詩画展は、改憲をめざす安倍政権が、軍隊慰安婦、徴用工裁判をめぐって排外主義をあおりたて、「火器管制レーダー照射」問題で韓国への戦争挑発まで繰り広げる中で行われました。しかし星野闘争は、この安倍の排外主義と戦争挑発を一瞬で打ち砕き、日韓連帯、国際連帯を大きく発展させたのです。 　今回の企画のきっかけは、昨年の８・５広島国際反戦反核集会での「星野解放国際決議」でした。この決議を直ちに具体的行動へと移してくれたのがイドクチェさんです。大邱カトリック大学教授のイドクチェさんは広島 「星野文昭、星野暁子 詩画展」。絵のタイトルも、詩もハングルに訳されて熱心に鑑賞された（全教組テグ支部） 連帯ユニオンが５年以上交流を続けている城西（ソンソ）工団労組などテグの階級的労働運動と結んで、新自由主義に反対する活動や学習を行っている「民衆行動」と「教育空間ワ」の代表をつとめています。11 月に今回の開催が確定すると様々な準備を全力でやっていただきました。とくに民衆行動事務局長のイジョンジェさん、集会の司会をやっていただいたイジェヨンさん（公務員労組）、暁子さんにぴったり付き添ってくれたワの女性メンバー・クォンさん、チンさんとその娘さんにはお世話になりました。星野さんと暁子さんの闘いと生き方に 、みな心を鷲づかみにされたという感じでした。　 　２０日には、サード配備撤回闘争の現地活動家、パクチョルジュさんらの案内で、ソンジュ・ソソンリを訪問。闘争の先頭に立ってきたハルモニたちが、暁子さんに暖かい激励の言葉をかけてくれました。星野闘争を通して沖縄・辺野古とソソンリの連帯を強めていくきっかけもつくれたと思います。 　今回の星野闘争と広島・沖縄の闘いが作りだした日韓連帯・国際連帯の力で、星野さん奪還（「ダッカン」という言葉をテグの皆さんは覚えました！）を絶対にかちとりましょう。 ※教育空間ワ　テグの労働者民衆の学習、討論の場を提供する組織。「ワ」は人と人をつなぐ「と」の意味。また、「来て」、「叫び声」の意味も込められている。

イドクチェさんのメッセージ 1971年沖縄返還協定反対闘争 その先頭に立った思いを留める 星野先生一人を取り戻すために 韓国の大邱で労働者解放と 米帝国主義からの解放のため 国際集会を持つことになりました 安倍政権のかくも悪辣で執拗な弾圧の中 あなたは扇風機も暖房装置もない徳島刑務所で 絵を世界へ送り出しています その絵はただの一枚の絵ではなく 労働者の苦痛の自画像 戦争の惨禍の自画像です 星野先生が吹き込む熱望の気です 世界へ送り出す反戦のメッセージ 反帝国主義のメッセージ 反安倍政権のメッセージです 一人を救うため 一人を解放するための 外の世界の人々の声が集まっています 真心を尽くして力いっぱい 詩?展も準備しました あなたのその闘争の熱情に比べれば 取るに足りませんが 一人を救う道 世界の労働者、民衆を救い 解放する道だと信じるから あなたの蒸し暑く 寒い部屋を思いながら 人々が集まっています   体重が減る　寒い冬 よく食べ お元気でいらっしゃるよう お祈りします 最後まで闘って勝って 徳島、沖縄、日本、韓国で アメリカ帝国主義の 影を取り除きましょう あなたの顔さえ見ることができませんでしたが 多くの人々が 見ることも聞くこともできなかった その魂の響きを 今、見聞きしています ご壮健であられますよう 徳島刑務所の扉を破り 解放される日 相まみえましょう 必ず 2019年1月19日テグにて 教育空間ワ、 民衆行動代表イドクチェ