星野文昭さんは本年5月、「告知違反」を理由に報奨金500円返納という許しがたい懲罰を受けました。このことで、4個持っていた「3年無事故バッジ」1個を取られ、優遇区分を2類から3類に下げられました。そして、10月が優遇区分見直しの月であったにもかかわらず、徳島刑務所は2類への復帰を認めませんでした。 四国地方更生保護委員会で、星野さんの仮釈放審理が開始されているこの時期に、徳島刑務所は意図的に懲罰を加え、優遇区分を下げる攻撃に出てきたのです。断じて許せません。 星野さん解放の闘いが、家族・弁護団はじめ、全国の心ある人々の団結した力で、更生保護委を追い詰めていることへの、法務省・徳島刑務所の焦りに駆られた攻撃です。この理不尽極まりない攻撃に怒りを倍加させ、これを打ち破る闘いに打って出ましょう。 そもそも、今回の「告知違反」とは何なのか。その内容は、5月3日の夕食時までに食べることと記された「告知文」を見落とし、その日のお昼に配られた祝祭食のお菓子を、夕食後、期限を1時間ほど過ぎて食べていたというものです。 この時期、徳島刑務所は星野さん一人に、全く新たな事業であるバッグ製作の、デザインから製作工程まで含め、ゼロからの立ち上げを指示しました。 製品として完成度の高いものにするには、その数十の工程の一つ一つについてトコトン詰めて考え、正確に仕上げていかなければなりません。 一切の責任は徳島刑務所に 初期の3月、4月は夜寝ていても頭に浮かんで考えるということも多くて寝不足にもなるし、実際の製作でも集中力とエネルギーを使うので、本当に全精力を使う感じになっていました。こうした状態が2カ月にわたり、疲れが極度に蓄積している中で、最後の壁にぶつかり、連休の5月1日、2日に全力でその難関をクリアして完成のメドがたちました。 問題の日(3日)は精神的肉体的な疲れと、メドが立った安ど感から、「告知文」に目を通す気力すら奪われた状態にありました。刑務所は、専用の工業用ミシンや器具など必要な道具をそろえずに、バッグの製作を指示しました。それでも立派に製品化させました。この現場での過酷な労働が星野さんを疲労こんぱいさせたのです。 星野さんが新事業の立ち上げで示したその貢献から切り離して、「告知文」の見落としというささいなことを理由に懲罰・降格するなど、断じて認めるわけにはいきません。意図的に規則を破ったわけでも、誰に迷惑をかけたわけでもないささいなことで懲罰をかけ、仮釈放を妨害しようという刑務所の、非人道的あり方、人権蹂躙(じゅうりん)をどうして許せるでしょうか。 徳島刑務所は直ちに懲罰を取り消し、星野さんの優遇区分を2類に戻せ! 星野新聞第65号 掲載 |