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2・16~17 徳 島
新たな差し入れ拒否に怒り 「今すぐ返せ」と刑務所闘争

 2月17日、徳島刑務所に全国の仲間70人が集まりました。獄中42年、無期懲役確定から30年になる星野文昭さんを「今年こそ取り戻す」という決意に燃えて、面会、差し入れ、申し入れ闘争を闘いました。午後には徳島市内で全国活動者会議を開き、熱烈な討議の上に、星野さん奪還のために「30問題を全力で闘おう」と決意しました。


 午前10時過ぎから、全国の仲間が差し入れ行動を開始しました。それぞれ用意した写真集や画集、地図、切手等を星野さんに差し入れます。それらが届くことが、獄壁を越えた星野さんとの団結をつくり出します。

差し入れ拒否 怒りで弾劾

 星野暁子さん、修三さん、ゆかりさんが面会に入るのを拍手で送りました。わずか数十メートル先に星野さんがいることを、刑務所の門や塀を目の前にして実感します。
 駐車場で、各地の仲間が感想や報告を述べ合い、一層の団結を固めました。そこへ、革共同の鎌田雅志さんと友人の鎌田由子さんの差し入れが拒否されたという怒りの報告が届きました。さらに、共同代表の戸村裕実さんも拒否されました。昨年2月に星野さんとの面会を要求したことへの報復です。絶対に許せません。
 門前に出てきた本田庶務課長に、全国再審連絡会議の「申し入れ書」を手渡しました。昨年6月に宮本祐康所長は、「今後は文書を受け取るだけ。面談はしない」と通告してきました。そのことへの怒りを込めて、戸村さんが申し入れ書を読み上げました。
 ①星野さんを直ちに出せ、②友人面会を認めろ、③手紙墨塗りをやめろ、④暖房を入れ、カイロ使用を認めろ、⑤24色の絵の具を認めろ、⑥アレルギー食を保障しろの6項目に加え、面談拒否に厳重に抗議し、3人の差し入れ拒否を満身の怒りで弾劾しました。群馬
と千葉の会も申し入れ書を提出しました。
 次々にあがる怒りの声に対し、本田課長は「抗議集会をやるのなら、文書の受け取りもできなくなる」と居直りました。

皆に会いたい 一緒に歩こう

 面会を終えた暁子さんたちが帰って来ました。暁子さんは、「文昭はとても元気でした。インフルエンザで病舎にいたが、今は元の部屋に戻りました。外の様子を聞いて喜び、皆さんに会いたいと言っていました」と報告しました。
 さらに、「戦争に反対して立ち上がり、世の中を変えようとしたことに対して、無期懲役がかけられ42年投獄されていることに怒って全国で立ち上がっている。運動を大きく前進させて100万人の署名を集め、全証拠開示・再審解放をかちとろう」とメッセージを読み上げました。
 修三さんは「元気でした。早くみんなと手をつないで歩こう」と言い、ゆかりさんは「きらきらしていました」と星野さんの様子を伝えました。
 差し入れを終えて徳島市内に戻り、午後2時から、とくぎんトモニプラザで全国活動者会議が開かれました。
 事務局の基調報告、再審闘争報告の後、天田三紀夫さんが「革共同の決意」を提起しました。これに基づく熱心な討議が行われ、「30年問題を全力で闘って星野さんを取り戻そう」という方針を固く確認しました。
 16日夜には、徳島駅前で街宣とキャンドル行動を行い、17日朝には、刑務所、市役所、郵便局、駅前等でビラまき、宣伝を行いました。

全国総決起で必ず取り戻す

 今回の闘いは、星野文昭さんとの団結をさらにうち固めると共に、「30年問題」を全力で闘って絶対に取り戻す方針を確立しました。
 動労水戸や全国労組交流センターが次々に星野さん解放決議をあげ、いよいよ労働組合の本格的な決起が始まりました。国際連帯も大きく前進しています。戦争に反対し、社会を根底的に変革する闘いと星野さん解放は一体です。
 全証拠開示・再審開始100万人の署名に全国で総決起し、星野さん奪還の力をつくり出そう。絵画展と『星野新聞』で運動を徹底的に拡大しよう。獄中42年を打ち破って今こそ星野さんを私たちの手に取り戻そう。

   2・17 全国活動者会議基調報告(抜粋)
   「30年問題」を全力で闘おう

                                     全国再審連絡会議事務局 金山克巳

[1] 星野さん奪還へ総決起しよう
 今年、「30年問題」を全力で闘い、絶対に星野さんを奪還しよう。星野さんを取り戻す力を100万人の署名を集める運動でつくり出そう。
 星野さんは無実です。デモ隊のリーダーとして闘いましたが、機動隊員死亡には一切関与していません。証拠とされたのは、デモ参加の学生が取られた「供述調書」だけです。 国家権力は無実を承知の上で「殺人罪」をでっち上げ、無期懲役としたのです。絶対に許せない国家犯罪です。
[2] 星野闘争の 前進と飛躍
 私たちは力で押して星野さん解放の展望をつくり出しています。 ―略―
[3] 星野闘争を 取り巻く情勢
 労働者の巨大な決起と星野さんの闘いが一つになり、星野さんを取り戻す時代が到来しました。 ―略―
[4] 「30年問題」闘い星野さん奪還へ
 星野文昭さんの獄中42年不屈の闘いは、無期懲役確定、徳島刑務所移監から30年となる今年、「30年問題」を焦点化させています。
 1980年代以来の新自由主義は社会のあり方を根本から破壊し、人間が本来持つ人間性や共同性を徹底的に踏みにじってきました。
 国家権力は、「司法改革」や「裁判員裁判」を強行し、さらに「被害者感情」なるものを前面に押し出して重罰重刑化を進めてきました。04年には有期刑の上限を30年にしました。無期受刑者の仮釈放は激減し、終身刑化が進みました。
 法務省は09年に、「受刑開始から30年経過した場合、刑務所長の申出がなくても地方更生保護委員会は仮釈放の審理を開始する」という通達を出しました。「30年問題」とは重大な矛盾であり、権力が追いつめられた姿を示しています。
 星野さんは、「仮釈放を目標にしたりすると、権力の温情に委ねることになる。無実なのだから釈放せよ。その中に『30年問題』を位置づけることができる。無実なのだから再審で出せ。執行停止せよ。証拠開示と再審無罪を求める運動の一貫として、『30年問題』にも力を入れていく」と語りました。また「無期懲役の終身刑化に反対することは階級闘争の課題だ」と訴えました。
 「30年問題」は、人間的共同性と階級的団結の奪還をかけて獄中で闘う者の生きる権利です。無期刑の終身刑化を断固許さず、「無実の星野さんを今すぐ出せ」と迫り、解放をかちとろう。
[5] 再審闘争 ―略―
 
[6] 17年総決起で星野さん奪還を
①奪還へ闘おう
 今年は、星野文昭さんの身柄を取りにいく決戦です。
②100万人と結びつく
 絵画展と『星野新聞』を武器に100万人と結びつく運動をつくろう。
 今年7月、杉並区から立候補する北島邦彦さんを都議会に送り出そう。
③面会闘争と全国総会
 7月14日、15日、徳島全国総会を開きます。
④徳島刑務所包囲デモ
 5回目の刑務所デモを9月10日に行います。
⑤2017年総決起
 国鉄闘争を先頭とする闘う労働運動の発展と一体の闘いで星野文昭さんを取り戻そう。

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