[Ⅰ]ゼネスト情勢で戦争国家を打ち破ろう (1)戦争法案を粉砕しよう 5月14日、安倍政権は臨時閣議を開き、安保関連法案を国会に提出しました。 安倍政権は本気で戦争をやろうとしています。しかしこれは危機に追い詰められた攻撃であり、絶望的な道に他なりません。労働者人民の団結した闘いによって必ず打ち倒すことができます。 沖縄では5月17日3万5000人が結集して「辺野古新基地建設絶対反対」の県民大会が実現されました。「基地と戦争の島」からの解放を求める沖縄人民の怒りは、青年労働者・学生を先頭に「オール沖縄」を乗り越えて、全島ゼネストで安倍政権を打倒する闘いとして前進しています。 同じ日、大阪の労働者民衆は「大阪都構想」を粉砕し、橋下徹を打倒しました。 安倍政権と戦争攻撃に対する怒りは、日本全土に満ちています。国鉄闘争を基軸にした階級的労働運動は、その怒りを一つに団結させ、爆発させていく闘いです。 (2)世界戦争情勢を打ち破ろう 世界大恐慌が深化し、「恐慌の中の恐慌」に突入する中で、ウクライナ-中東-東アジアの三正面で戦争の危機が切迫しています。現代の戦争は核戦争であり、帝国主義・新自由主義は、自らの延命のためなら、世界戦争-核戦争も辞さないのです。 これに対して、全世界で労働者人民の総決起が始まっています。戦争の切迫は、同時に革命情勢の到来です。韓国の民主労総は、4月24日、パククネ打倒のゼネストに総決起しました。これを第一弾として、より本格的なゼネストを6月にかちとろうとしています。 アメリカで、ヨーロッパで、中東で、「戦争絶対反対!」「生きさせろ!」という巨大な闘いが始まっています。 (3)反動を打ち破る闘い 安倍政権は労働者人民の闘いを恐れて、許しがたい弾圧をかけてきました。 5月13日、群馬で反原発を闘う2人を、ありもしない「詐欺罪」をでっち上げて逮捕しました。逮捕に怒る人たちは闘いの拡大でこれに反撃し、22日に二人を取り戻しました。6月1日と2日、戦争反対の先頭で闘う東京北部ユニオンに対しても「詐欺罪」をでっち上げて、不当捜索を強行しました。 安保国会を連日包囲する労働者民衆の闘いに対して、安倍政権打倒のゼネストに発展することを恐れて弾圧を強めています。 辺野古現地においても、毎日のように許しがたい弾圧をかけています。 雑誌『選択』は、「JR東の鬼っ子動労千葉」と支配階級の意志を反映して、憎しみを表明しています。労働者民衆の怒りの根底に、新自由主義を打ち破る動労千葉と動労総連合の闘いがあるからです。 5月13日、東京高裁第9民事部の奥田正昭裁判長がビデオ国賠において逆転敗訴の反動判決を出しました。奥田裁判長は、安倍政権の意を体する最高裁寺田体制の先兵そのものです。 動労千葉・動労水戸を中軸とする動労総連合を全国に拡大する闘いは、新自由主義を打ち破り、安倍政権を打倒する闘いです。6・7国鉄闘争全国運動集会の歴史的成功を共にかちとり、ゼネスト情勢を爆発させよう。 [Ⅱ]1~5月の闘いの中で星野絵画展・集会が大成功 ①戦争国家打ち破る闘い 1~5月、安倍政権と戦争法案を真っ向から打ち破る闘いが大きく前進しました。 動労千葉は2・15国鉄集会の大成功をかちとり、CTSの労働者8名結集して動労総連合を全国に拡大する展望を開きました。動労水戸は被曝労働拒否の闘いを貫き、3・11フクシマ闘争の先頭で闘いました。原発再稼働、汚染地域への帰還強制、「常磐線全線開通」を打ち破る闘いが爆発しています。 民営化・外注化の極限的な進行により生きていけない現実に突き落とされている労働者民衆の生きるための闘いが、新自由主義を根底から覆す決起として燃え上がっています。 ②沖縄絵画展 5月5日から10日までパレットくもじの那覇市民ギャラリーで開催された沖縄絵画展は、歴史的な成功をかちとりました。 「オール沖縄」を乗り越えて全島ゼネストに向かう闘いと一体になった星野絵画展は、本土・沖縄の分断を打ち破り、「沖縄独立論」をも突破する力を示したのです。 入場者は640人、記帳は298人、賛同金・カンパは総額50万円(会場18万円)でした。『愛と革命』が58冊売れ(+贈呈6冊)、CD『ソリダリティ』は20枚、カレンダーが50部売れました。 絵画展が成功したのは、まず第1に、沖縄全体に燃え上がる辺野古新基地建設への怒り、安倍政権への怒りと一つになったからです。今なお沖縄に膨大な基地を押しつけた上、辺野古新基地を建設しようとする安倍政権への怒りは、1971年の二度にわたるゼネストへの共感を呼び起こし、沖縄闘争を闘い40年にわたって非転向を貫く星野さんへの共感となっているのです。 星野さんの絵と暁子さんの詩を長時間見つめ、涙を流す人が何人もいました。会場では討論の輪ができ、「こんな人がいることを知らなかった。申し訳ない。安倍を倒して星野さん解放だ」という声が次々に上がりました。 さらに沖縄絵画展は、4・24韓国民主労ゼネストと連帯し、国際連帯を実現するものとしてかちとられました。沖縄においても、全島ゼネストに向かって闘いが爆発しています。この決起と連帯し、一つになった成功です。 第2に、労働組合を中軸にして、学生、宗教者、救援運動等が参加する実行委員会がつくられ、星野闘争を自らの闘いとする最高の陣形をつくり出したことです。 3回にわたって実行委員会が開かれ、全員が主体的に決起しました。労働組合回りを行い、各種の運動団体や教会にも積極的に訴えました。その結果、これまでの枠を大きく突破する広がりがかちとられました。署名に取り組む人や団体が生まれ、新たに会員になる人も生まれました。 第3に、これまでの水準をはるかに超える宣伝戦をやり抜いたことです。 辺野古現地闘争や5・3憲法集会等に積極的に出て、総計1万5000枚のカラービラを配布しました。入場者のほとんどがビラを手にし、あらかじめカンパを用意して来る人も多数いました。記者会見を行い、『沖縄タイムス』、『琉球新報』に記事が出ました。 ③全国で星野絵画展 昨年11月29日の全国集会で、「全国で連鎖的な絵画展・集会を開こう」と訴えました。全国22カ所で絵画展が開かれ、すべて感動的な成功をかちとっています。 大阪では、星野絵画展がこれまでの壁を破り、労働組合とのつながりを生み出しました。成功が成功につながり、「またやろう」「もっとやろう」といううねりをつくり出しています。東京・北部も、星野絵画展で壁を破り、労働組合とのつながりをつくり出しました。 長野、静岡、名古屋、松江など星野救援会がない地域でも絵画展が開かれ、救援会結成に向けた闘いが進められています。絵画展と星野集会は、8月末までに全国40カ所に迫る勢いです。 ④星野絵画展の力 沖縄絵画展、大阪絵画展で起きたことは普遍的な教訓を示しています。 絵画展に来た人が一様に驚くのが、「40年も獄中にいる人がどうしてこんなに明るく、希望に満ちた絵を描けるのか」ということです。 星野さんは無期懲役・40年投獄に屈せず、労働者階級を信頼して明るく不屈に闘っています。徳島刑務所から「すべての人間が人間らしく生きられる社会」の実現を訴えています。それは無実を百も承知で無期をでっち上げている国家の不正義への怒りを、安倍政権打倒の全労働者人民の闘いへと押し上げています。絵画展を訪れた人たちを包む感動は、星野さんの絵がそのすべてを表現しているからです。 フランス革命はバスチーユ監獄の攻撃から始まりました。どの国の革命でも、政治犯救援が労働者人民の総決起をつくり出しています。国家権力による不正義をあばく闘いは、全人民を決起させます。 「戦争絶対反対」を貫き獄中40年を不屈に闘う星野さんは、すべての人の心を揺さぶり、決起させる力をもっています。星野絵画展は労働者人民の怒りの結集軸となり、団結を拡大して、地域の拠点建設の展望を開くものとなっています。 [Ⅲ]再審闘争 (1)でっち上げ無期を打ち破ろう 無実の星野文昭さんが40年間も投獄されていることを絶対に許しません。国家犯罪に対する怒りを燃え立たせ、全証拠開示・再審無罪に向かって驀進しよう。 再審闘争は、星野さんの再審無罪-釈放を勝ち取るための、大衆運動と並ぶ車の両輪です。再審弁護団と一層固く連帯し、再審闘争の飛躍的前進を勝ち取ろう。 国家権力は、「70年安保・沖縄闘争のような闘いを二度と許さない」と殺人罪をでっち上げ、無期懲役を科しています。満腔の怒りを燃えたぎらせて、これを打ち破ろう。 無実の星野さんを40年間も獄に閉じ込めて自由を奪い、最愛の暁子さん・家族との自由な交流も友人との交流も奪い、夏の酷暑、冬の極寒を強制し、十分な医療・治療も奪い続けている現実を、絶対に許せません。再審闘争ででっち上げを暴き、その非道、国家犯罪を徹底的に暴露・弾劾するのです。絵画展がつくり出す全人民的怒りの包囲の中で、国家権力に再審無罪-釈放を強制しましょう。 3月13日、再審弁護団は、三宅洋一千葉大学名誉教授の「鑑定意見」を新証拠とする「意見書」を提出しました。3者協議で東京高裁・高検を追い詰めよう。 (2)現場目撃者11名の供述調書の開示から全証拠開示へ 検察官は、星野さん無実の証拠をいまだに隠し持っています。これを打ち破り、すべての証拠を開示させることが、再審闘争勝利のカギです。 その突破口が、現場目撃者11名の供述調書の開示です。11人は星野さんや渋谷闘争とは何の利害関係もなく、でっち上げの捜査方針が決まる前に供述調書を作成されました。そこには、星野さん無実を示す真実の片鱗が必ず残っています。検察官が度重なる要求にもかかわらずこれを隠しているのは、再審・無罪につながると恐れているからです。 星野さんを無期懲役とした確定判決の証拠は、デモに参加した学生6人の供述調書だけです。これらの調書は、警察署の密室で、1日12時間以上もの取り調べを強制されてねつ造されました。 でっち上げられた6人の供述調書は、必ず真実と矛盾する内容をはらんでいます。11人の供述調書で矛盾を暴き出そう。全証拠開示大運動を爆発させ、開示をかちとろう。 国家権力のでっち上げを暴くには、捜査報告書や取り調べメモなどの開示が必要です。全証拠を開示させれば、でっち上げの痕跡は必ず明らかになります。 (3)「証拠隠滅」容認のビデオ国賠控訴審判決弾劾 5月13日、ビデオ国賠控訴審判決において、東京高裁第9民事部・奥田正昭裁判長は、国(裁判所)と都(警視庁公安部)にそれぞれ20万円の賠償支払いを命じた「被告敗訴部分を取り消す」という絶対に許せない判決を出しました。 その理由は、証拠のビデオテープは星野さんの所有物ではないから星野さんはビデオテープに対して何の権利もない、ビデオテープを保管委託した裁判所の職員も保管受託した警視庁公安部総務課長もビデオテープが重要な証拠であることを予見できなかったから「紛失」しても責任を追わなくても良い、という許しがたいものです。星野さんの証拠へのアクセス権を認めた1審判決を覆す高裁判決を満腔の怒りを込めて弾劾し、星野さんと弁護団は最高裁に上告しました。 「紛失」して良い証拠などありません。再審開始を決める「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」か否かの判断は、新証拠と全ての旧証拠との総合的評価によらなければなりません(1975年白鳥決定)。証拠を無くしても問題ないという奥田判決は、予め星野さんの再審を認めない立場に立った判決です。上告審で徹底的に闘い、必ず勝利しよう。 [Ⅳ]労働者階級と一体でゼネスト情勢を切り開く星野さんの闘い (1)11・14渋谷闘争 1971年11月14日、星野文昭さんは、目前に迫った沖縄返還協定の批准を阻止するために渋谷闘争に決起しました。 沖縄米軍基地はベトナム戦争の最大の出撃基地であり、日米安保体制の実体です。米軍基地と米軍政に対する沖縄の労働者人民の闘いは、ベトナム反戦と一体となって巨大な規模で燃え上がり、日米安保体制を決定的な危機に追い込んでいました。 佐藤政権は、沖縄の労働者人民の願いに応えるかのようなポーズをとりながらそれを踏みにじって米軍基地の永続化をはかると共に、自衛隊を進駐させて日本のアジア再侵略の拠点とするというペテン的な「返還」政策を強行したのです。その核心は、常に沖縄闘争の主力を担ってきた軍労働者と教育労働者の闘いを圧殺することにありました。 71年11・10ゼネストは、全軍労牧港支部を先頭に直接参加者15万人、総計70万人という文字どおり島ぐるみの総決起でした。 11・14渋谷闘争はこれに連帯し、沖縄・本土の分断を打ち破る渾身の決起でした。国家権力は破防法を発動すると共に、東京都内の集会・デモを禁止し、1万2000人の機動隊で渋谷の街を戒厳令にも等しい状況におきました。大阪の教育労働者・永田典子さんは、池袋駅で機動隊の襲撃を受け、虐殺されました。反戦青年委員会に結集する労働者たちは、あらゆる弾圧を突き破って全学連と共に深夜まで闘い抜きました。 (2)新たな革命闘争の登場 70年安保・沖縄闘争において、数千人の労働者が武器をとって決起しました。これは体制内労働運動を突き破る決起であり、労働運動を根底的に塗り替える者でした。 不当逮捕・起訴された労働者を守るために「救う会」や「支える会」が次々に結成され、その数は全国で1000にも達しました。職場を拠点に社共、総評などの既成勢力をのりこえる真に革命的な労働運動、労働組合を登場させる闘いが展開されました。 佐藤政権・国家権力は、70年安保・沖縄闘争に「革命の現実性」を見ました。これを圧殺するために破防法を発動すると共に、それと一体でカクマル白色テロをけしかけ、さらに星野文昭さんに死刑求刑・無期懲役の攻撃をかけてきました。この反革命は、70年安保・沖縄闘争を通して登場した新たな革命闘争を圧殺するためにかけられたものです。 (3)獄中40年、星野文昭さんの闘い 星野さんは日本階級闘争の原点を身をもって体現すると同時に、「獄中の革命家」として、労働者階級と一体となり、日本階級闘争の大前進を切り開いてきました。 ①国鉄決戦と一体 星野さんはなによりもまず、国鉄決戦と一体で闘っています。 1980年代の新自由主義攻撃の核心は、国鉄分割・民営化を通して労働組合をつぶし、労働者の階級的団結を解体することにありました。動労(今のJR総連)が国鉄分割・民営化の手先になり、国労が何一つ闘わずに崩壊して行く中で、動労千葉は2派にわたるストライキを打ち抜き労働組合としての団結を堅持しました。これは、日本の労働者階級総体を守り抜いたのです。 星野さんはまさにこれと一つになって死刑求刑・無期懲役と闘い、その攻撃の根幹を打ち破ったのです。星野さんの闘いには、労働者階級の闘いの原点、魂があります。 2010年には、国鉄1047名闘争を圧殺・解体する政治和解攻撃がかけられました。動労千葉はこれを突き破り、国鉄闘争全国運動を開始して、階級的労働運動の前進をかちとって来ました。星野さんは、この闘いと完全に一つになって闘っています。 ②フクシマ・オキナワの怒り、すべての怒りと一体 星野さんは、フクシマ・オキナワ、ヒロシマ、部落の住宅追い出し・更地化攻撃への怒り、非正規労働者の怒りなどすべての怒りと一体で闘っています。星野さんは、「人間の問題で自分に無縁なものはない」というマルクスの言葉を胸に刻んで、日々闘っているのです。 星野さんはあらゆる怒りと闘いと連帯するために、限られた発信を使ってメッセージを送り、ごくわずかな「賞与金」から西郡支部や福島ににカンパを送りました。 ③労働者階級の希望と魂 不屈に闘う「獄中の革命家」の存在は、国家権力と体制内勢力を圧倒し、労働者階級の魂となり、希望となり、闘いの結集軸となっています。 壮絶な40年を闘う「獄中の革命家」は、革命を絶対に実現する党の存在を示しています。同時に、全力あげた星野さん奪還闘争は、国家権力の弾圧にひるまず勝利しぬく力と展望を指し示しています。 これは、新自由主義の社会を根底から吹き飛ばしたいと立ち上がっている労働者階級と全人民の階級闘争への信頼となっています。 ④戦争・改憲攻撃との闘い、治安弾圧との闘いの最先端攻防。 星野さん奪還闘争は、国家権力のでっち上げと不正義を暴く、国家権力との非妥協の大攻防であり、階級闘争そのものです。 星野さんは、無期懲役というすべてを奪う攻撃に屈せず、すべてを奪い返す闘いを40年間貫いています。不屈・非転向の闘いを貫き、団結を強化・拡大すれば、絶対に勝利することを示しています。 ⑤暁子さんとの愛情と団結 星野暁子さんは結婚以来28年間、文字通り星野さんと一心同体で闘っています。二人の愛情と団結は、星野闘争を不屈に前進させる最大のエネルギーです。同時に、星野さん解放を求めるすべての人も星野さん=暁子さんと一体であり、労働者階級も一体です。 4月27日の誕生日に合わせた面会で、星野文昭さんは「最高の面会だった」と語りました。この愛情と団結を破壊するために、徳島刑務所は5月28日、またも暁子さんの面会を不許可としました。全国から怒りを集中し、徳島刑務所を弾劾しよう。 [Ⅴ]岸、水谷らの星野闘争への襲撃を許すな (1)獄中40年への敵対 『革共同政治局の敗北』という目を疑うようなタイトルの本が出版されました。著者は、水谷保孝と岸宏一。二人とも革共同政治局員でしたが、2006年に関西を中心にした労働者の決起によって打倒され、追放されました。 絶対に許せないのは、この二人が星野文昭さんの獄中40年不屈の闘いに敵対し、自分たちのように早く転向・屈服しろと迫っていることです。二人は、星野さんが全人生をかけて命懸けの闘い貫いていることに敵対し、憎しみを向けているのです。 二人は、「安保・沖縄闘争こそは革共同の真骨頂を示すたたかい」と偉そうなことを言っていますが、その闘いの最先頭に立ち、今なお獄中闘争として貫いている星野文昭さんのことは文字通りただの一言も書いていません。星野さんの闘いに触れた瞬間に、そこから逃亡している自分たちの破産が明らかになってしまうからです。 (2)労働者階級への絶望 この本は最初から最後まで、労働者階級への絶望で貫かれています。まるで政治局の力関係や駆け引きで革命の成否が決まるかのようなイデオロギーを、恥ずかしげもなく表明しています。 これは、星野さんとは180度対極に位置するものです。星野さんは労働者階級を心の底から信頼し、その勝利を確信して獄中40年を闘っています。星野さんに背後から襲撃をかけるのがこの本の目的です。 (3)完黙・非転向の否定 この本は、誰よりもまず警察・国家権力に読ませるために書かれました。読むに耐えないデマまみれの「革共同政治局の事情」を書きつらね、警察権力に売り込んでいます。こんなことは、戦前の転向者・佐野、鍋山でもやりませんでした。星野さんや全学連126人の完黙・非転向を否定し、憎しみを表明しているのです。 二人は2006年に「革共同を離れた」とふざけたことを言っています。最高幹部であった二人が自由意志で革命闘争から「離れる」ことなど許されません。二人は打倒され、追放されたのです。それをごまかすために、星野さんに転向を要求しているのです。 星野闘争の名において徹底的に弾劾し、粉砕しよう。 [Ⅵ]6-8月の激闘を闘いぬき9・6徳島刑務所デモへ (1)6~8月安保決戦 安保国会をめぐる6~8月の激闘は、再び戦争する国に変えるという安倍政権の反動攻撃を打ち破る歴史的な激闘です。安倍政権がいかにペテンと国家暴力を発動しようと、戦争国家を確立することなど、絶対にできません。 戦前、侵略戦争に動員されてアジア人民2000万人を虐殺し、自らも310万人が殺戮された戦争の惨禍を、日本の労働者人民が忘れることはありません。全野党がいかに総翼賛状態に突き落とされようが、「改憲・戦争絶対反対」の闘いがある限り、60年、70年を越える「戦争反対・安倍政権打倒」の全人民的闘いは爆発します。 6・7国鉄集会に全力で結集し、動労総連合の建設―階級的労働運動の推進を総力で勝ち取りましょう。6・15国会闘争、7・5許すな改憲大行動集会、8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ、8・15闘争に総力で決起しましょう。星野さんの闘いはその決定的な中心軸です。 (2)連鎖集会と絵画展 全国連鎖絵画展・集会は、救援会や地域の労働組合が実行委員会を形成し、討論を重ねて自己解放的に闘いとられています。 きれいで迫力のあるカラービラが作成され、街頭で訴え、労働組合をまわり、教会などにも訴える闘いが熱烈に展開されています。入場者はどの会場でも、予想を超えています。星野さんの絵と暁子さんの詩を食い入るように見つめて、涙を流す人が多数います。 絵画には、星野さんの生き方、思想、さらには階級的労働運動そのものが描かれ、困難な現実に屈せず闘えば労働者の明るい未来を手にできることが表現されているのです。 絵画展は、星野さんの闘いと100万の労働者人民が結合する場所となり、星野闘争拡大のテコになっています。また、地域における団結の形成、地区における拠点建設の闘いとなり、国鉄決戦、階級的労働運動を押し上げる土台にもなっています。 重要な課題は、杉並における絵画展を開催して、拠点建設を進めることです。 昨年行われた衆議院選挙に鈴木達夫弁護団長が立候補し、戦争反対・安倍政権打倒を真っ向から訴えて、1万7000人の支持を得ました。鈴木弁護団長が掲げた公約には、星野さん解放が掲げられていました。星野暁子さんは街頭での演説に立ち、私たちは鈴木さん当選のために全力で闘いました。 4月の区議選において、北島邦彦さんは2000人の決起を実現しました。これをさらに押し上げ、杉並における闘いを大前進させなければなりません。 杉並は、暁子さんが居住しており、最初に救う会が結成された地です。杉並各所で絵画展への取り組みを水路に決起した2000人とつながって強力な拠点をつくりましょう。杉並の拠点建設こそ100万人と結びつく最も現実的な闘いです。 (3)星野さんの健康と権利を守ろう 徳島刑務所は星野解放闘争の前進を恐れて、星野さんと星野闘争に不当きわまる攻撃をかけています。これを打ち破り、星野さんの健康と権利を守ることは、星野闘争の絶対的な土台です。 国家権力は、無実の星野さんを40年間も投獄し、厳寒の獄中で湯たんぽの使用も認めず、酷暑の獄中で濡れたタオルで体を拭くことも認めない非人間的な状態を強制し、友人面会も禁止しています。これに屈することなく闘う星野さんの怒りと闘いがすべての労働者人民の根底的な怒りと結合して、ゼネスト情勢を切り開いているのです。 面会・手紙国賠控訴審に勝利し、自由な友人面会をかちとろう。友人と面会し会話することは人間として当然の権利です。 面会・手紙国賠は、5月20日、控訴審第3回裁判が開かれて結審し、判決は9月16日に決まりました。 ビデオ国賠を逆転敗訴とした奥田正昭裁判長に大衆的な反撃を叩きつけ、全面勝利判決をかちとろう。 (4)星野救援会を全国につくろう。100万人との結合へ 絵画展の成功をテコに、全国に星野救援会をつくろう。星野闘争は、地域の労働者階級人民の結集軸になります。 再審闘争の間断なき前進と全証拠開示100万人署名運動の大展開で、安倍政権打倒の最先頭にたち、ゼネスト情勢を切り開こう。 (5)治安弾圧打ち破ろう 戦争と治安弾圧は一体の攻撃です。 取り調べのごく一部の「録音・録画」をもって日弁連執行部を屈服させ、ろくな国会審議もなしに治安弾圧法案を成立させようとする攻撃を労働者人民の怒りで粉砕しよう。 盗聴の拡大、司法取引、証人隠蔽等の「新捜査手法」は、「現代の治安維持法体制」をつくり、団結と完黙を破壊する攻撃です。日弁連執行部はこれに完全に屈服し、「速やかな成立を望む」という声明を発表しました。 新たな陣形で「現代の治安維持法と闘う会」が結成され、5・19国会闘争と、「とめよう改憲と戦争 つぶせ裁判員制度」集会が大成功しました。 あらゆる弾圧を完黙・非転向で打ち破り、救援連絡センターの強化・発展をかちとろう。 結語-9・6徳島刑務所デモに総決起しよう 安倍政権の戦争法案を粉砕するために、国鉄決戦を基軸にしたゼネスト情勢を切り開こう。6・7国鉄闘争全国運動の成功を共にかちとろう。7・5安倍を共に倒そう!大集会に総結集しよう。動労総連合を全国に建設するために全力をあげよう。 9・6徳島刑務所デモに全国から集まり、星野文昭さん解放の展望を切り開こう。徳島刑務所、国家権力の弾圧と分断を打ち破り、星野文昭さんとの団結を固めよう。 1000名のデモで徳島刑務所を包囲し、星野文昭さんを奪還しよう。 以上 |