総会は、各地の「救う会」「取り戻す会」の自己紹介の後、千葉、茨城、大阪、福島の今年結成された4つの会と、8月結成予定の新潟が挨拶し、決意を述べました。
「暴力行為等処罰法」弾圧と闘う法大生・久木野和也さんと全学連委員長代行の坂野陽平さんが連帯の挨拶。三里塚反対同盟の北原鉱治事務局長のメッセージが紹介されました。
「総括と運動方針案」が事務局から提起されました。昨年7月に最高裁は特別抗告を棄却した際、確定判決の柱とも言うべきK供述に誤りがあったことを認めているにもかかわらず、再審開始の訴えを退けました。これは、「裁判」の論理を超えた、星野さんを絶対に出さない国家意思であると断じ、弾劾しました。
「最高裁が示した国家意思を打ち破るために、労働者と学生と市民が心を一つにして闘う時です。星野文昭さんと心を通わせ、星野さんを取り戻すという一点で団結して闘いましょう。既に82人が、星野文昭さんと面会しました。それまで抽象的な存在だった星野さんが、『あの星野さん』になりました。
早くから運動に取り組んできた人も、つい最近星野さんを知った人も、『星野さんと共に闘い、星野さんを取り戻す』ために、一緒に闘いましょう。今こそ、労働者、学生、市民が団結しましょう」と熱烈に訴えました。
その上で、闘いの方針として、全力で労働組合を組織すること、そのために学習会や現地調査を積み重ねることが提起されました。そして、具体的には再審要求の新10万人署名運動を開始することが呼びかけられました。
6月17日に面会した群馬の青柳晃玄さんが「6・14ー15連続闘争の息吹を伝えた。星野君は法大闘争を聞いてさらに確信を深めている」と報告しました。
広島から8・6ヒロシマ大行動が呼びかけられました。
星野奪還の思いをひとつに
2日目は、会場を移して午前10時に始まりました。
最初に、鈴木達夫弁護団長、岩井信弁護士、和久田修弁護士から第2次再審にむけた報告がありました。鈴木弁護士は「獄中34年の政治犯ということが、労働者の心を絶対に揺さぶることを確信しよう」と、職場に根を張った再審闘争を訴えました。証拠とされているのが、「共犯者」の供述だけで、それも公判廷で全部覆っています。獄中の星野さんも強調しているように、この点を重視して再審闘争を闘うことがそれぞれ語られました。
松川闘争の教訓を学ぶ
続いて、「松川裁判闘争の教訓」が報告されました。1949年8月の福島県松川の列車転覆事件で、国労と東芝労組の労働者20人がデッチ上げ逮捕されました。一審で死刑・無期を含む全員有罪の大弾圧が加えられましたが、労働組合が運動の中心に座り、全国に1000の救援会が作られ、全国を揺るがす運動で全員無罪判決を勝ち取ったのです。この教訓を学び、労働者階級の力で星野再審闘争に勝利しようと訴えました。
全国労組交流センター共同代表の辻川慎一さん、国労5・27臨大闘争弾圧被告団の羽廣憲さんが連帯の挨拶を行い、階級的立場で星野闘争を闘おうと熱烈に訴えました。
群馬から奥深山幸男さん免訴の闘いが報告されました。
その後、4時間にわたって討議は、熱烈に行われました。
そのテーマは、「本当に星野さんを取り戻すには、どう闘うか」です。星野さんは、自分自身を救済の対象とは位置づけていません。星野さんは、常に労働者や学生の闘いと共にあるというあり方を貫いています。この星野さんと連帯し、闘いの前進で必ず取り戻そうという意見が、次々表明されました。
星野闘争の発展に展望を見失ったような発言もありました。11・29全国集会パンフを全く配布していない会があるという事実が、討議を通して明らかになりました。この事実に、激しい怒りが表明されました。星野闘争の新たな発展を勝ち取るために、真剣な議論が交わされたのです。
司会が総括と運動方針案を含む7点を「総会のまとめ」として提案、全体の拍手で決議されました。
星野文昭さんの兄の治男さん、弟の修三さん、従兄の誉夫さんが家族として挨拶をし、1日も早く取り戻したいと訴えました。共同代表の平良修さんが「まとめと閉会の挨拶」を行い、最後に団結ガンバローで星野奪還を誓い合いました。
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